キーワード調査の基本とは?調査に活用できるツールも紹介

SEO対策の基本となるのがキーワード調査です。ここではキーワード調査の必要性や、具体的な調査内容を説明し、具体的な調査方法についても解説していきます。また、効率的に調査を実践するため、導入しておくと便利な調査ツールも紹介します。

キーワード調査の基本

キーワード調査の基本(1)調査が重要な理由

SEO対策やリスティング広告においては、キーワードの選び方が重要です。正しいキーワードを使用しなければアクセスの増加や、広告の効果は期待できません。

選び方を間違えて、検索数の少ないキーワードで構成されてしまっている場合、同じ内容を配信していても、適切なキーワードを盛り込んだメディアに比べ、ユーザーの流入が起こりにくくなります。

しかし、1つの記事に対してもキーワードの候補は多岐にわたります。正しいキーワードを選定するためにも、キーワード調査を行いましょう。

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キーワード調査の基本(2)調査する内容

まずはキーワードの候補を探し出しましょう。テーマとの関連性が強い語句を具体的に抽出していきます。

次に、キーワードごとの検索ボリュームです。同程度の関連性を持つ語句があるなら、できるだけ多く検索実績を持つ語句を選びましょう。ただし競合性との兼合いも重要です。多くの人が検索している語句は、ライバルの多い語句でもあります。そのため強い競合が多数おり、それらが同じ語句を選択しているのであれば、検索ボリュームを少し落として競合性の低いキーワードを選ぶという手段も悪くはありません。

キーワード調査の基本(3)調査のポイント

それでは、キーワード調査の方法と、調査の際のポイントを解説します。

キーワードを考える

まず、自社サービスやサイトの内容、当該サービスの対象ユーザーを意識したペルソナを念頭に、主に検索されると思われるキーワードを抽出します。そのためにもサイトの目的は明確にしておくとよいでしょう。商品の購入やサービスへの申込みをゴールに設定するのか、それともブランド認知の促進を目指すのか、明らかにしておきます。

そのうえで、ユーザーが必要とするキーワードを選んでください。

関連語を調べる

次に、選定したキーワードの幅を広げるために関連語を調べていきます。「求人」が主軸のキーワードなら、「採用」「転職」などです。

また単に関連性の強い言葉を探すだけでなく、ユーザーが検索をかける際に入力すると思われるワードの調査も重要です。例えば上記の場合、「求人 面接 スーツ」が一緒に検索されているなら、ユーザーは採用面接の際に着るスーツを探しているのかもしれません。

その場合、スーツのマナーなどを盛り込んだ内容はユーザーに訴求するでしょう。
ただし、関連語は枝分かれ的にその数が増えるため、調べるのに時間がかかりますし、調査の結果判明した語句は考慮すべき関連語なのかといった判断もしていかなければなりません。

ツールを使う

関連語を調べるのは時間のかかる作業です。1回限りの作業であれば大きな問題ではありませんが、何度も繰り返すとなれば、できるだけ作業時間を短縮しなければなりません。そこで、キーワード調査ツールの利用がおすすめです。手作業で調査を行うのに比べてはるかに時間短縮ができ、過去データを用いた客観的な評価による選定も可能となります。ただし調査できる情報はそれぞれに異なるため、各ツールの能力を把握して使い分けることが大事です。

キーワード調査に活用できるツール例

ここでは調査に活用できるツールをいくつか紹介します。なおそれぞれのツールは使い方やルールが更新されることもあるので、本格的に導入する場合には公式のページから最新情報を確認するようにしましょう。

Googleトレンド

「Googleトレンド」は、「その時なにが一番検索されているのか」という社会トレンドを調査できるツールです。

特徴的なのは、検索された数が表示されるのではなく、一定期間内において、どの時期により多く検索されたのかが把握できるということです。

つまり、あるキーワードが流行った時期、トレンドとなった時期を調べることが可能となります。期間は細かく設定でき、「過去1時間」といったリアルタイムから、「過去30日間」「過去12ヶ月間」「過去5年間」などさまざまです。

過去数日程度の期間では、1日のどの時間帯に多く検索されていたのかという情報も取得できます。例えば、ニュース関連語は朝の通勤時間や退勤後の時間に多く、ファッションに関することは就寝前が多いなどです。

これに対し過去30日間など、比較的長期間を指定すると1日ごと、もしくは小さく区切った一定期間をまとめたデータが表示されます。

また、複数のキーワードを入力すればそれぞれの比較も可能です。同義語を比較させることでどちらの単語のほうがトレンドになっているのかを把握できますので、複数キーワードで選定に悩んでいるときにはこのツールでの調査がおすすめです。

機能が豊富であるにもかかわらず動作は軽く、待ち時間もほぼありません。そのため作業効率を高めたいという方にもおすすめです。

キーワードプランナー

SEO対策のキーワード選定で多く利用されているのが「キーワードプランナー」です。自社のサービス内容や、主要キーワードを入力すれば、検索性の高いキーワードや、その検索数、競合度合などを教えてくれます。

想像していなかった新しいキーワードを発見できることに加え、競合性の少ないキーワード選びにも役立ちます。ここで行われている予測は、過去10日間ほどのデータに基づいており、日々更新、季節ごとの要因も考慮されるなど細かく計算されています。ビジネス向けのツールであるため、市場の変化による影響も予測できるようになっているのです。

なお、利用には、Googleアカウントのエキスパートモードを使用している必要があり、事前に支払い情報など、いくつか設定しなければなりません。そのため、無料ではあるもののほかのツールに比べると導入までのハードルは少し高いと言えます。

また、もともと広告主による利用を想定したもののため、広告配信に関する設定等も行います。その際予期せぬ料金が発生しないよう、設定には配慮しましょう。

逆に、広告出稿も検討しているのであれば、このツールの利用はよりおすすめです。

キーワードアドバイスツール

「キーワードアドバイスツール」は、Yahoo! Japanが提供するキーワード調査ツールです。もともと、Yahoo!へ広告出稿する企業向けのサービスであるため、利用するにはYahoo!のビジネスアカウントを取得しなければなりません。なお、ビジネスアカウントの取得は無料で、広告出稿していなくても利用できます。

キーワード、URL、その他条件を入力すれば、関連するキーワードや各種の推定データを表示してくれます。推定データには平均掲載順位などの情報が含まれます。「拡張する」にチェックを入れれば、より多くの候補を抽出してくれるようになり、しかも抽出結果はダウンロード可能です。

また、一番の特徴としてサイトURLから関連キーワードを抽出できる機能があります。この機能を利用すれば自動でページのキーワードを選定可能なので、最初のキーワード選びの手助けにもなるでしょう。

Yahoo!が提供しているため、Googleのサービスとは違う検索結果が出る可能性が高いです。上記のようなGoogleのサービスと併用し、より幅広い検索エンジンに対応したSEOを行いましょう。

Keyword Tool

「Keyword Tool」は海外のキーワード調査ツールです。有料版と無料版がありますが、無料版でも検索したキーワードに対して関連語を最大750個まで生成してくれるなど、ほかのツールと比較しても抽出量の多さが特徴です。

言語設定の選択肢も豊富で、Google検索に限らず多数のWebサービスからも取得できます。例えばInstagramやTwitterなど、利用者数の多いSNSを対象にすることも可能。またアカウント作成の必要がなく手軽に使えることもメリットと言えるでしょう。

なお、クリック単価やさらに多くの関連語を取得したい場合には有料版を申込むとよいでしょう。ExcelやCSVファイルでのダウンロードも可能です。

キーワードファインダー

「キーワードファインダー」は、ディーボが提供するSEOキーワード選定に特化したツールです。

URLとキーワードを登録することで、キーワードを自動取得したり、月間検索数を調べたり、SEO難易度やその他多数のデータを取得可能です。

競合他社を最大7つ登録でき、自社サイトとの比較もスムーズに行えます。ほかにも、スマートフォンや海外サイトへの対応、Googleアナリティクスやサーチコンソールとの連携、キーワードマップの表示、想定流入キーワードもわかります。

また、コンテンツの制作後にどれくらいSEO対策ができているかをチェックしてくれるサービスもあるので、キーワードファインダー1つでオウンドメディアのPDCAすべてに役立ちます。
このように豊富な機能が搭載されていることも特徴で、使いこなせばより深い分析ができるようになるでしょう。

基本的に有料サービスですが、7日間は無料トライアルできるので、まずは試してみましょう。

グーグルサジェスト キーワード一括DLツール

「グーグルサジェスト キーワード一括DLツール」は、サジェストをまとめて検索し、そのデータを一括ダウンロードできるツールです。Google検索でのサジェストに限らず、AmazonやYouTubeなどほかのサイトにおけるキーワード情報なども取得することが可能。

Bing など、Googleとは別のシステムを搭載している検索エンジンまで、サジェストチェックすることで、より多くのユーザーへ訴求できるでしょう。

このツールも抽出される関連語の数が他より比較的多いという特徴があります。サジェストの情報が得られる機能さえあれば十分だという方はほかの多機能なツールではなく、こちらを選んでもよいでしょう。使い方もシンプルで、サジェストに関しては満足な数が得られます。

なお利用自体は無料で可能ですが、非会員の場合には検索回数が1日1度に限られてしまい、取得した関連語の一部に対してしかダウンロードもできません。有料会員登録すれば関連語の全部をダウンロードできるようになります。

まとめ

キーワード調査はSEO対策を施す上では欠かすことのできない過程です。基本的なSEO施策の一種で、アクセスの増減を左右する大きな要因でもあります。

自社サイトやサービス内容、ユーザー像などを総合的に判断し、キーワードおよびその関連語の調査を行いましょう。またその際は効率的に作業を進めるためにも、ツールをうまく活用しましょう。ツール選びにはぜひこの記事を参考にしてください。

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