アクティブユーザーの意味とは?調べ方や増やす方法も紹介

Webマーケティングでは、サイトを訪れるユーザーを画一的に見ないように注意する必要があります。それぞれ違った心理によってサイトを利用しているため、分類して行動を解析することが売上へとつながっていきます。正確な解析をするに当たり、「アクティブユーザー」という言葉を理解することは欠かせません。

この言葉はSNSなどでも使われていますが、本記事ではあくまで、Webサイト運営やSEO対策における意味合いに限定して考えます。

アクティブユーザーの意味とは

アクティブユーザーの意味とは

インターネットを利用している人は、「ユーザー」と称されます。ユーザーはいくつかのカテゴリに分類可能です。そのうちのひとつが「アクティブユーザー」です。「アクティブな」「ユーザー」とはつまり、「サイト管理者が設定したある期間にサイトを訪れた人」のことです。

アクセス解析の際によく取り上げられる項目として「セッション」がありますが、意味合いが全く異なるので注意しましょう。セッションとは、ユーザーが特定のサイトに訪れてから離れるまでのことを指します。セッション数は簡単にいえば、訪問された回数のことであり、アクセス数と呼ばれることもあるます。

1人のユーザーが複数回サイトを訪れた場合、セッション数は増えていきます。しかし、アクティブユーザーはあくまで人数を表しています。何回サイトを訪問しようと、1人は「1」とカウントされます。コンテンツやマーケティングの成果をシビアに分析するうえで大切な項目です。どちらの数値も、アクセス解析において重要視されています。

ユニークユーザーとの違い

アクセス解析の際に、「ユニークユーザー」という言葉も用いられています。事実上、ユニークユーザーとアクティブユーザーにほぼ違いはありません。多くの解析ツールでも、同じ数字を記録することがほとんどです。

あえていうなら、ユニークユーザーは「総セッション数から重複ユーザーを清算した数」と言い換えることができます。両者を同一視したとしても、マーケティングで大きな問題にはならないでしょう。

HubSpotまるわかり完全ガイド
ライフサイクルステージと コンテンツマッピングテンプレート

アクティブユーザーを知る重要性

コンテンツ制作者がアクティブユーザーを調べるメリットは何でしょうか。端的にいえば、リピーター数やユーザー定着率、それに関連した問題点が分かることです。それに基づいてサイトを改善していくことができます。

まず、「リピーター」を把握できます。サイトはとにかくセッション数さえ稼げばいいわけではありません。コンバージョン数を増やし、最終的には自社の知名度アップや売上につなげるといった目標があります。いわゆる「一見さん」だけが多くなっても、サイトが盛り上がっているとはいえないのです。一度だけ訪問したユーザーを省いてしまえば、サイトのリピーター数も見えてきます。

また、「ユーザー定着率」をはじき出すうえでの指標にもなりえます。ユーザー定着率とは、初めてサイトを訪れた人の何割がリピーターになってくれているかのデータです。ユーザー定着率が高いサイトほど、マーケティング戦略が成功しているといえるでしょう。アクティブユーザーが安定して増えているのは「ユーザー定着率が高い」サイトです。

アクセス数が伸びていてもリピーター数が少なければ「ユーザーが定着していない」ことが浮き彫りになります。コンテンツの内容がユーザーの求めていたものではなかったか、ページの表示速度が遅いなどユーザビリティの面で問題があった可能性が高いでしょう。その点を再度検証し、ユーザーが気に入るように改善する必要があります。

別の問題も明らかにできます。少数のユーザーが何回も訪問してくれている場合、セッション数だけ見ると運営者はサイトが盛り上がっているように錯覚しがちです。しかし実際には訪問している人の数が減っていることさえあるかもしれません。

たとえば、セッション数が伸びているのに会員数が増えないといった場合は、アクティブユーザー数に注目してみましょう。リピーターは大切とはいえ、少数のリピーターだけに支えられているサイトには将来性がありません。SNSや広告を通して新規のユーザーを取り込む対策を強化する必要があるでしょう。

アクティブユーザーの調べ方

本格的にネットから顧客数を増やすつもりなら、まずは解析に力を入れなくてはなりません。アクティブユーザーを確認するために、多くの運営者が使っているツールが「Googleアナリティクス」です。無料版を運用しても広範囲のデータを網羅できるうえ、操作性も優れています。

どのようなデータが確認できる?

自由にユーザーの集計期間を設定できるツールがあると、マーケティングに役立ちます。Googleアナリティクスでは、「1日」「7日」「14日」「28日」ごとのデータを確認可能です。短期の数字、長期の数字、いずれを求めている場合でも使えます。
短期間のアクティブユーザーを調べれば、特定のコンテンツ、キャンペーンに対する反響をデータ化できるでしょう。一方、長期間のユーザーからは、継続的にサイトを使ってくれている人数をチェックできます。目的に応じて、アクセス解析の期間を設定することが肝要です。

データをさらに有効活用するためには、「予測」を立ててから確認するのがおすすめです。あるコンテンツを投稿するとき、理想的な反響を数字で目標設定しておきましょう。Googleアナリティクスを見たとき、アクティブユーザー数によってコンテンツの成否を判断できます。

目標数を上回っていたら、そのコンテンツは成功です。同じ路線をブラッシュアップして、さらなるユーザー獲得につなげましょう。しかし、下回っていた場合は失敗と受け入れなければいけません。記事の内容やテーマ、キーワードなどを振り返って、今後の活動を改善させていきましょう。なお、Googleアナリティクスではアクティブユーザーの増減をグラフにもできて便利です。

アクティブユーザーを増やす方法

まず、「自然検索」を増やすことが第一です。SEO対策を施し、一般的なネットユーザーからの検索率を高めるようにします。ただし、SEOだけに気を取られてコンテンツの中身が薄かったり、宣伝が前面に出すぎていたりすると逆効果です。ユーザーから信頼を得られるようなクオリティを目指しましょう。
良質のコンテンツが増えると、リピーターも増えます。常にサイトの情報をチェックしているユーザーが多くなるので、営業や宣伝に反応する可能性も高まります。「このサイトがすすめるものならきっと間違いないだろう」という発想も働くようになるでしょう。

次に、「SNS対策」です。ネットユーザーの多くはスマホなどの携帯端末でSNSをチェックしています。いかにSNSで情報を拡散させるかは、マーケティングにおいて無視できません。SNSの種類ごとに応じた方法でユーザーの関心を引きつけましょう。サイト側からSNSユーザーに「いいね」を贈ったり、リンクを貼ったりして交流を図る手段もあります。

さらに、多くのユーザーの目に触れたいなら、「有料広告」を出すのもひとつの方法です。人気サイトの余白、検索エンジンのトップ画面などには有料の広告スペースがあります。これらに広告を掲載すれば、少なくとも短期間で訪れるユーザーを増やせるでしょう。ただし、訪問者を顧客にできるかどうかはコンテンツ次第なので、ランディングページは慎重に選びましょう。

アクティブユーザー数は、自社サイトの発信力を見極めるうえで外せない数字です。アクセス数だけに気を取られて、肝心の「何人に見られているか」が疎かにならないよう気をつけましょう。マーケティングを成功に導くのは正確な情報ですので、ツールを導入するなどしてアクセス解析には注力しましょう。常にユーザーの反響を踏まえながら、新たなコンテンツ作成の参考にしていくことが肝心です。

Webサイトのリニューアル時に 絶対おさえておきたい SEO対策10のポイント