5つのコンテンツマーケティング成功事例から学ぶ成功させる施策とは

コンテンツマーケティングは、多くの企業で最も力を入れるべきマーケティング手法になりました。コンテンツマーケティングは、質の高いリード獲得にはなくてはならない存在といえるでしょう。

ユーザーにとって有益な情報を発信し続け自発的に発見してもらい、コンテンツを通じてファンを作ったり信頼関係を築く。購買プロセスが多様化した現代のユーザーに対する施策としては、これ以上ない方法だと言えます。

まだコンテンツマーケティングを展開していないという企業でも、必ずニーズがあるのではと思います。

そこで今回は、今後コンテンツマーケティングを検討している企業に向け6つの成功事例を集めてみました。

上場企業や大企業の事例は避けて紹介していくので、中小企業マーケターの皆さん必見です。

コンテンツマーケティング成功事例10選

1. おかざき歯科

神奈川県横浜市に位置するおかざき歯科は、歯科医院が運営するオウンドメディアとしては脅威の月間250万PVを達成しています。Webサイトを確認してみると分かりますが、オウンドメディアとしてきちんとした運営体制が取れているようですね。

投稿されているコンテンツはどれもユーザーのニーズを捉えたものや、SEO対策に関してもしっかりと行き届いているといった印象です。また、969のキーワードでGoogle検索1~3位に表示されていることからも、SEOへの並々ならぬ努力が伺えます。

ちなみに、オウンドメディアの運営から毎月ブログを通じ100名以上の新規患者を獲得しています。

この事例から学べることは、決してビッグキーワードばかりに走るのではなく、メディアの特性を十分に理解した上でスモールキーワードを徹底的にSEOへ盛り込んでいるという点です。

トレンドに振り回されて方向性を見失っているオウンドメディアを度々見かけますが、おかざき歯科の事例はコツコツとした運営の大切さを教えてくれます。

参考:http://hanoblog.com/

2. ニキペディア

ニキビケア製品「プロアクティブ」で有名な、ガシー・レガシー・ジャパン株式会社が運営するお悩み解決型のオウンドメディアです。おかざき歯科同様にヘルスケア部門のコンテンツを配信していますが、特徴的なのは「ニキビ」に特化していることです。

ニキビケアや肌の保湿などスキンケアに関する幅広いコンテンツを配信しているメディアは数多く存在しますが、ニキビに特化したメディアは恐らくニキペディアのみでしょう。それだけにニキビに悩んでいるユーザーのニーズを捉え、直近では月間50万PVを達成しています。

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この事例から学べることは、コンテンツマーケティングにおいて「ターゲットを絞ったメディアは強い」ということです。「ニキビに悩んでいる人」というターゲットの母数が多いのは確かですが、やはり成功の要因は一つのキーワードにターゲットを絞ったことでしょう。

何かに特化したメディアというものは、それだけでユーザーからの信頼性が向上します。もしもニキペディアが総合的なスキンケアメディアであったら、恐らくここまでPVを獲得するには至らなかったでしょう。

しかも、最近の更新ペースは平均して1ヵ月に1~2回と非常にローペースでありながら高いPV数を獲得しているので驚きです。

参考:http://nikipedia.jp/

3. 土屋鞄製造所

土屋鞄製造所は1965年にランドセル製造所としてスタートした鞄の製造・販売店であり、現在では良質な革製品を製造する会社として知られています。同社が運営するECサイトで秀逸なのはその動線設計です。

商品画像をクリックするとすぐにカートへ遷移するのではなく、まずは大きく鞄を映した写真と鞄へのこだわりが写し出されたページへと遷移します。ECサイトを運営する方からすれば目から鱗でしょうが、これが功を奏してか着実に売上げを伸ばしています。

また、Facebookを活用したマーケティングも積極的に行っていて、土屋鞄製造所のアカウントは23万ユーザから「いいね!」がついています。

この事例から学べることは、王道やセオリーに囚われず独自の施策を展開することでコンバージョンに繋がる可能性が高いということです。ECサイト運営者からすれば少しでも短いプロセスでユーザーをカートへと誘導し、購買意欲が冷めないうちに購入させたいと思うところでしょう。

しかし土屋鞄製造所ではカートまでにワンクッション置くことで、さらにユーザーの購買意欲を煽っています。手に取って比較することの出来ないECサイトにおいて、商品情報をより詳細に提供しユーザーのニーズに応えているのもポイントです。

“おもてなし”の精神を持ってWeb接客をしている数少ない事例の一つです。

4. iichi(いいち)

iiciはハンドメイドマーケットプレイスを提供する会社で、特に力を入れたコンテンツマーケティングがメルマガです。特徴はどういった商品を紹介するのではなく、「どのような空気感を提供したいか」でコンテンツを配信していることです。

単なる商品紹介で終わるのではなく利用シーンの提案をしたり、読者に商品がある成果を想像してもらうことでコンバージョンを高めています。つまり、「メルマガ」というより「雑誌」に近いコンテンツを配信していると言えますね。コンテンツはストックしておくのではなく、その日の天気やニュースなど読者と共感できる話題を起点に制作してるそうです。

また、ソーシャルメディアも積極的に活用していてFacebookではこだわりの強い商品を、Twitterではユニークな商品などプラットフォームによって紹介する商品を変えています。

この事例から学べることは、とにかくユーザー視点に立ったコンテンツ設計が重要だということです。ユーザーニーズを捉えるためにコンテンツを配信するその日に制作するのはなかなか容易な作業ではありませんね。

各ソーシャルメディアの特性を生かして掲載する商品を変えていくというのも、「ユーザーへ適切な情報を届けたい」という想いが感じられます。

参考:https://www.iichi.com/

5. ベルリッツ

都内でビジネスマン向け英会話サービスを提供しているベルリッツでは、週1回程度の更新でありながら月間40万PVを達成しています。グローバル展開が激しい現代において、ベルリッツのコンテンツは過去に配信したものが最近になって検索結果上位に表示されるコンテンツが増えPV数を伸ばしています。

ベルリッツのコンテンツは実用的な英語フレーズをまとめたものが多く、ビジネスシーンでの英語活用や旅行者が増加していることもありニーズが増加しているようです。

この事例から学べるのは、将来的にニーズが高まりそうなコンテンツを配信しておくとSEOに効果的ということです。ニーズの動向を捉える先見性が必要で難易度は高いですが、非常に効果的となります。

参考:http://www.berlitz-blog.com/

今回の事例から学べること

今回紹介した5つの成功事例から学べることをまとめてみました。

  1. ビッグキーワードばかりを狙うのではなく、スモールキーワードでコツコツロングテールSEOを促進していく
  2. ユーザーの信頼性を獲得するのであれば、ターゲットをピンポイントに絞った特化型メディアにする
  3. 王道やセオリーに流されるのではなく、独自の施策を展開することでユーザーの購買意欲を高める
  4. コンテンツマーケティングはとにかくユーザー視点に立ったコンテンツ設計が大切
  5. ユーザーの利便性を常に意識し読みやすく充実感のあるコンテンツを目指す
  6. 将来的にニーズが高まりそうなコンテンツを配信しておくことで、将来的なSEOにつながる

以上のことが今回の事例で学べることです。また、これらの事例を読んだ各人によって感じ取ることも違うと思います。

良いところは自社メディアの特性を考慮しつつ積極的に取り入れることで、PV数を伸ばすことができるでしょう。

まとめ

最後に、今回の成功事例を受けて施策を展開する場合は、効果測定ができる環境を必ず整えてください。必ずしも5つの事例の施策が自社メディアに適合するとは限らず、場合によっては逆効果になる場合もあります。

そこで重要になるのが都度効果測定を行うことと、改善を繰り返していくことです。そもそもコンテンツマーケティングはPDCAサイクルを回し続けることで効果を発揮していくものなので、継続的なトライ&エラーが必要となります。

現在方向性を見失っているメディアや、PV数に悩んでいるメディアもコツコツと施策を展開していくことで着実に改善していくでしょう。

また、これからコンテンツマーケティングを展開する企業では、今回の成功事例を踏まえ適切な目的・目標設定とターゲットのセグメントを怠らないよう注意してください。

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