ユーザー行動をワンストップで分析するCDP、最適なマーケティングの実現へ

 2020.07.23  LeadPlus

最近はマーケティングの世界でもデジタルトランスフォーメーション が加速してきています。デジタルへシフトするとデータ取得が容易になるためデータ分析が肝となります。そして、多くの企業が個々のユーザー行動まで細かく分析するようになっている印象です。HubSpotでも個々の行動は確認できますが、今回はユーザー行動を追うためのプラットフォームとしてメジャーになっているCDP(カスタマーデータプラットフォーム)などについて詳しく解説します。

cdp

オンラインのユーザー行動

最初に、オンライン上のユーザー行動を追う方法を解説していきます。

1.Googleアナリティクス

もっとも身近にあるツールでユーザー行動を追えるのは、Googleアナリティクスです。

個々のユーザー行動を追うためには、Googleアナリティクスのユーザー>ユーザーエクスプローラーを使います。

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ユーザーエクスプローラーの画面を開くと、クライアントIDの一覧が表示されます。ここから閲覧したいクライアントIDをクリックして、個々のユーザー行動を追っていきます。

クライアントIDとは、Googleアナリティクスがユーザーの識別をおこなうために割り振った、固有の番号です。cookieがベースとなっているので厳密には完全に個人ではなく、デバイスやブラウザ単位で違ったIDになります。

ユーザーエクスプローラーは個々のユーザー行動を追えるものの、無数にあるクライアントIDを闇雲に見ていっては時間がいくらあっても足りません。

そのために、セグメントで分けるようにすると便利です。ユーザーエクスプローラーの画面ではセグメントの利用が可能ですので、「コンバージョンが達成されたセッション」などのシステムセグメントや、独自のカスタムセグメントで絞り込んで見ていくようにしましょう。ユーザー行動を追って細かな分析をするようなサイトは最近増えてきており、リードプラスでは、複数条件を指定したカスタムセグメントを作り、ユーザーエクスプローラーの画面にあてて見ていく機会が多くあります。

Googleアナリティクスで個々のユーザー行動を追えるのはユーザーエクスプローラーですが、特定の行動状況を一覧で見たいといった場合には、クライアントIDをディメンションにしたカスタムレポートを作成するといった方法も可能です。ただしクライアントIDをディメンションとして使えるのは、Googleアナリティクス360になります。

2.CXツール

Googleアナリティクスのユーザーエクスプローラーの難点は、どうにもこうにも「見づらい」ということです。これはユーザーエクスプローラーだけでなく、Googleアナリティクス全体にいえることですが、ビジュアル面では多くのレポートに難があります。

「KARTE(カルテ)」「USERGRAM(ユーザグラム)」といったCXツールは、ビジュアル面ではユーザーエクスプローラーに比べて遥かに勝ります。レポートへの親しみやすさという点ではメリットが大きいといえるでしょう。また行動に対してラベルをつけるといったこともできるので、うまく活用すれば行動の分析をより深掘りしていくことができます。

顧客分析

ここで紹介する顧客分析は、ユーザー単位の購買や取引状況を追っていくものです。ECを例にするとわかりやすいでしょう。

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購入の頻度や回数、金額など、つまりRFM分析です。それをユーザー単位で分けてみていくので、かなり細かな分析となります。

この分析をおこなうためには、顧客のユーザーIDごとに集計していきます。実際におこなってみるとユーザーによってかなり購入状況に違いがあるのがわかるはずですが、傾向も掴めてきます。傾向が掴めれば、いくつかのグループ分けをしていくことができるはずです。

グループ分けをしたら、下のグループを上の層にあげていくことが考えられます。たとえばレベル1が最上位だとすれば、レベル2のユーザーをレベル1にあげていく、レベル3はレベル2にあげるという具合です。ここまでくると本格的なBIツールが必要な領域と言えます。

CDP

個々のユーザー行動を追っていくためのプラットフォームとしては、CDPがその中心になりつつあります。そのためCDPについては基本からその分析方法、現場での実際について詳しく解説をしていきます。

1.CDPの基礎知識

CDPとは、「カスタマー・データ・プラットフォーム」の略です。

似たものとしてDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)というのがあり、その違いについてもいろいろと解説されています。ただし「ユーザーデータを統合、一元化する」という機能面での違いは、あまりありません。DMPがアドテク、つまり広告に特化したイメージを持たれていたため、広告以外にもさまざまな分析や施策に使っていけるということでCDPという言葉が使われるようになった、というのが実際のところです。

CDPには、次のような特徴があります。

  • 組織内に散在するデータを統合する。
  • 個人情報を含んだデータをセキュアに格納する。
  • 他の分析、マーケティングツールなどと連携できる。
  • データ基盤としてスケーラビリティに優れている。

ポイントとなるのは、第一にデータの統合です。これによりオンライン、オフラインを問わずユーザー行動を一元的に追っていくことが可能になります。アクセス解析はオンラインのみ、昔からおこなわれている顧客分析は購入や取引だけの限られた範囲のみ、といった分断された分析ではなくなるのです。

しかし実際のところ、必ずしも組織(会社内)にあるデータがすべて統合できているわけではありません。データは各部門により異なる体制で管理されているため、それを一つに統合するための調整はなかなか困難です。CDPというデータの統合基盤はあっても、調整が進まず限られたデータのみでやっている、というケースもよく見られるのが実際のところです。

またCDP自体の導入はおこなわれていても、ほとんど利用されていないということも目立ちます。マーケティングオートメーションが早くから導入されていても利用はされていなかった、というのに似た状況かもしれません。

2.CDPを使ったユーザー行動の追い方

CDPを使ったユーザー行動の分析ですが、マーケティング担当者にとってやりやすいのはセグメントを作っての分析です。

セグメントはユーザーを条件ごとに分けていく方法ですが、大まかな操作としてはGoogleアナリティクスと同じです。Googleアナリティクスはアクセス解析ツールですからセッションという切り方がありますが、CDPの場合だとユーザー単位です。

リアル店舗のビジネスであれば、「オンライン上の行動→オンラインでの申込み→アプローチの状況→来店→成約」といった行動をユーザー単位で見ていくことができます。

ユーザー個々の行動ですから、見え方としてはユーザーエクスプローラーのような形になります。そのため一つ一つのユーザーデータを見ているだけでは、業務は進んでいきません。仮説をつくって見ていく、ということが必要になります。ユーザーエクスプローラーでも仮説に合わせてセグメントを作って見ていくという方法を紹介しましたが、CDPでも同じようなやり方をとっていきます。

SQL言語をマスターすれば、さらにCDPでユーザー行動を深掘りしていけるようになります。データを抽出して他の分析ツールで見ていく、という方法であればSELECT文までのマスターでも可能ですが、細かな条件づけやSQL自体で分析を進めていくためには不十分です。SQL言語の習熟具合によりCDPでのユーザー分析は大きく変わってきますので、少しずつでもレベルを上げていきましょう。

3.CDPのこれから

CDPはオンラインとPOSなどのオフラインデータの統合というのがすぐに思い浮かぶイメージですが、IoTであらゆるユーザー行動が統合できるという未来も描かれています。

デジタルチップのARM社の一員であるトレジャーデータが積極的に打ち出している方向性ですが、ここまで実現できると、かなりのユーザー行動を捕捉することができると考えられます。

また機械学習で自動的に分析がおこなわれたり、連動したツールでの施策が実行される機能も進化しています。こちらは日々発展している分野ですので、そう遠くない将来にもっと実用的なものになっていくでしょう。

行動分析から施策へ

マーケティング担当者の本分は分析ではなく、施策のプランニングと実行です。この記事は分析をメインとして書いてきましたが、実務ではGoogleアナリティクスやCDPと連携したマーケティングツールの利用の方が重要となります。

ただしGoogleアナリティクスは、Googleオプティマイズでターゲティングなどの施策はうてますが、プッシュはできないなどCDPと連携するほど広範囲なものは不可能です。

HubSpotやこの記事の前半で触れたKARTEのように、施策もできるCXツールの方が、マーケティングの実行という点ではやりやすいと考えることができます。またこうした施策込みのツールをCDPと連携させることで、よりユーザーに合わせたマーケティング活動が可能になります。

HubSpotやKARTEはすでにトレジャーデータと連携可能なサービスとなっています。他のCDPとの連携についても、開発をおこなえば可能です。

これからCDPを導入、あるいは本格活用というケースも多いと思います。マーケティング担当の方は「CDPを使って何をおこなうか」に重きを置いて考えていくようにしましょう。

まとめ

CDPを使ってユーザー行動を分析すると、オンラインデータからだけでは見えてこなかったものがわかり、可能性の広がりを感じることができます。

CDPでユーザー個々の行動を追うということでデータ量が多く、一つ一つを追っていくのは難しいため、まずは仮説を立ててどうデータを見ていくかがポイントです。そして技術的にSQLをマスターすれば、より柔軟にユーザー行動を見ていくことが可能になります。

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