自社のコアコンピタンスを意識していますか?中長期で安定的な利益を確保するために

 2018.09.26  LeadPlus

新製品や新サービスを開発後、これなら絶対に売れると確信して販売してみたものの思うように売れないということはありませんか?

想定外のことが起きると、途端に自社の強みがどんなものか分からなくなってしまい、悪い状況に流されてしまいがちです。そんな時は、コアコンピタンス分析を利用して、企業の中核的な力とはどんなものか見直すことから始めてみてはどうでしょうか?今回は、コアコンピタンス分析とは何かを分かりやすく解説させていただきます。

コアコンピタンスとは何なのか?

コアコンピタンスは、元米ミシガン大学ロス経営大学院教授のC・K・プラハラード氏と世界でも優れた知識を有する経営学者ゲイリー・ハメル氏の両社が考案した考え方で、1994年に発表した共同著書「コア・コンピタンス経営」で下記のように定義されています。

コアコンピタンスとは顧客に対して、他社には提供できないような利益をもたらすことのできる、企業内部に秘められた独自のスキルや技術の集合体
C・K・プラハラード氏とゲイリー・ハメル氏

英語について詳しい方ならコンピタンスという言葉の語源がコンピテンシー(Competency)から由来していることに気がついたかもしれません。コンピテンシーには、能力や力量、技量、特色などの様々な意味合いが含まれています。そして、物事の「核」を表すコアを連結されることで、コアコンピタンスという造語が生まれました。

コアコンピタンスの3条件とは

「コア・コンピタンス経営」の内容を深堀していくと、コアコンピタンスは下記の3条件を満たす必要があることが分かります。

  • 技術で顧客に利益を与える
  • 競合他社に真似されない技術
  • 多数の商品を推進するための技術

コアコンピタンス分析を自社に取り入れるためには、上記のことを実行していく必要があるということになります。それぞれ順番に説明していきます。

技術で顧客に利益を与える

顧客に対して利益を与えるということは、企業として当然のことのようにも思います。

しかし、1990年代までさかのぼるとリストラによっていかに無駄を無くして、徹底的にコストを削減することで安定させられるかということに焦点があてられていました。バブル崩壊やリーマンショックなど経済が悪化する際には一般的にこのような施策が講じられます。このような時期には事業を拡大することで会社の売上や利益を上げようとする考え方は、非常に少数派です。

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C・K・プラハラード氏とゲイリー・ハメル氏は、企業経営を安定的に成長させるためには長期的な視野のもとに、事業規模を拡大し利益を追求すべきであることを説いています。この時、意識すべきことは、「顧客がどのような利益を感じられるか。」ということです。社内に素晴らしい技術者やパフォーマンスの高いマーケティング担当者がいても顧客から見た時に自己(会社)利益追求だと感じられると、長期的な経営は見込めないということです。いずれ需要なき企業として倒産してしまう可能性が高いでしょう。そうなる前に「顧客に対する利益」について意識しておく必要があるということです。

商品やサービスを開発する際には、顧客を知り、顧客にとってどのような利益があるのかを徹底することが重要なのです。

競合他社に真似されない技術

多くの企業に在籍する商品企画やマーケティング担当者は、日々最新技術について研究し、自社に取り入れることができるものはないかと必死で探しています。

なぜそのようなことをしているのかというと、新技術を自社に取り入れることで市場の優位性を保ち、同業他社の市場の独占を妨害することができるからです。

そうなると、自社が独自で開発した技術も同業他社が数年で模倣することができるのであれば、その技術には将来性がないということになります。コアコンピタンス分析に基づいて、自社の技術を見直すのであれば、同業他社に真似されない技術をどんな手段で生み出すかということに焦点をあてるべきでしょう。自社の最新技術を利用し、他社には絶対に真似できない技術を有することができればコアコンピタンスとして、会社を守るための盾となってくれるでしょう。

多数の商品を推進するための技術

多数の商品を推進するための技術とは、どのようなものを表すのでしょうか?

例えばA社は、最新の技術を利用し、新製品を生み出したとします。しかしながら、その技術は、生み出した新製品にしか利用できず、他に応用することができません。数年もすると、その技術の利便性を知った同業他社が模倣し始め、あっという間に新製品と同等の商品が安価に製造してしまいます。

当然、新製品として生み出した商品は価格競争に陥る段階に入り、ゆくゆくは需要はなくなり製品も売れなくなってしまいます。こうなると、コアコンピタンスとして信じ続けてきた最新の技術が、損失という大きな穴を開けることになってしまいます。もしこのような状態がいたるところで発生すると経済的な損失につながるため、コアコンピタンスでは、1つの商品にとらわれることなく、多数の商品を推進するために技術利用すべきだと考えられています。

コアコンピタンス分析で最も必要なこと

コアコンピタンス分析を失敗に終わらせないためには、長期的な計画だということを意識して分析に取り組んでいくことが大切です。

ここで実施している分析は、1年や2年で終わるような分析ではありません。5年~10年、もしくはそれ以上かけて答えを見つけていく計画です。そのような年月の中で、短期的な企業利益を追求するあまりリストラやコスト削減などに走ってしまう気持ちも理解できないわけではありません。

しかしながら、このようなケースではその場しのぎの対処法になっている場合が多々あります。コアコンピタンス分析を真の意味で利用し、企業の強みを発見していくためには、長期的な視野と時間、そしてリーダーシップが必要だということを忘れてはいけません。

洞察力でアンテナを張ることが明るい未来へ繋がる

コアコンピタンス分析では、同業他社が真似できないような技術を生み出し、市場で優位に立つ必要があると説明しました。この考え方は、決して悪い考え方ではありません。しかしながら、必ずしも同業他社がいるところでビジネスをしなければいけないという決まりはないため、洞察力を高め常に新しいアンテナを張っておくことを心がけます。

統率力と団結力で社員全体を希望へ邁進させる

長期的なビジョンに向けて、素晴らしい計画を立てたとしても実現できていない以上、机上の空論でしかありません。いまだ到達していないものに対して、突き進むためには非常に勇気がいります。必死に努力し突き進んでいく中で、何か少しでも失敗しようものなら社員のほとんどが大きく気力を失ってしまうかもしれません。

そのとき、リーダーが持ち前の統率力を発揮することで、社内のモチベーションを上げることができます。特に、努力を継続し続けることで、どれだけのリターンがあるのかということを具体的に説明すれば、確実に感情に対して訴求することができるでしょう。

企業へもたらされる利益が社員全員のリターンとなることが共通認識となれば、社内の団結力は高まり、1つのことに邁進していくことができるようになるでしょう。

「真似できない技術」を生み出すことは簡単ではありませんが、企業を支えるための中核的なパワーとなるため、定期的に見直すことが必要不可欠です。

まとめ

本日はコアコンピタンスについてご紹介しました。日々の業務が忙しく、なかなか自社のコアコンピタンスって何だろうと考える時間はないかもしれません。また、中長期的な会社の繁栄のためにコアコンピタンスを考えて作り出す時間もないというのが現状なのかもしれません。

しかし、市場の変化は激しく今どんなに頑張っていても経営状態が悪化することを避けられないケースもあるでしょう。時すでに遅し、とならないためには自社のコアコンピタンスとは何か?現状のコアコンピタンスを分析して、将来のコアコンピタンスについて考えてみてはいかがでしょうか。

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