カスタマージャーニー作成に使えるデータ活用術(応用編)

 2018.07.27  LeadPlus

インバウンドマーケティングやコンテンツマーケティング を実践しようとするとペルソナやカスタマージャーニーマップを作成することから始めます。

本格的に取り組む場合には、それをMAツールで実装することになるわけですが、どうもカスタマージャーニーマップの作成の仕方がわからない!もしくは、作ってはみたものの正しいのかどうか不安という方も多いのではないでしょうか?

カスタマージャーニーマップを作成する際に最初に必要なことは「現状を把握すること」です。自社メディアへの訪問者がどのような経路でコンバージョンしたのか?、もしくは、コンバージョンしていないのか?どのコンテンツがダメで、どのコンテンツが有効なのか、などなど訪問者の行動は正直ですし、それらをWebアクセス解析ツールで確実に理解できます。

そのためGoogleアナリティクスを使い、カスタマージャーニーマップ作成ができるテクニックを「カスタマージャーニーマップの作成でGoogleアナリティクスを活用する」「生々しいユーザー行動を把握するためのGoogleアナリティクステクニック3選」でご紹介させていただきました。

そして、カスタマージャーニー作成のためにはアクセス解析だけでなく、まだまだ使えるデータがたくさんあります。今回は、そんなアクセス解析ツール以外のデータを活用する方法をご紹介していきます。

また、カスタマージャーニーってそもそも何?という方はこちらもご確認いただけると嬉しいです。

関連記事:カスタマージャーニーとは?プロが教えるマップの基本と作り方
関連記事:カスタマージャーニーの作り方とその実例

顧客データを活用してレベルごとのジャーニーを把握する

企業の内部にいるのであれば自社の顧客が誰かを把握することはたやすいはずです。そして、自社の製品やサービスを購入していただいた顧客が辿った経路を把握すれば、それが正しいカスタマージャーニーである可能性が高まります。

HubSpotなどのツールを導入していれば比較的簡単に購買した人々のジャーニーを把握することが可能です。

そして、さらに一歩進めるとより意味のあるジャーニーを作成することができます。

具体的には優良顧客を理解しジャーニーマップを作成することです。

顧客データのレベルには種類があります。

  • 最近も購入があった顧客
  • 頻繫に購入がある顧客
  • 累計の購入金額が高い顧客

この項目を見て、ピンときた方も多いでしょう。いわゆるRFM分析です。

RFM分析とは、「Recency(最新購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」の三つの頭文字を取ったものです。

RFM分析では優良顧客を導き出すことができ、これをWebサイトのログやHubSpotなどのMAツールと組み合わせることができれば、より意味のあるカスタマージャーニーマップの作成が可能になります。そうすれば自社のデジタルマーケティングは大きく進化するでしょう。

また、RFM分析とMAツールの連携のみならず、他の要素を加えた連携も考えてみると良いでしょう。例えば私たちリードプラスが有効であると思うものの一つに「いつからその顧客が存在しているか」という視点があります。

RFMが同じ値であっても5年前から取引をしている顧客と、3か月前から取引を始めた顧客を同列に扱うのは違和感がある場合が多々あります。

ですから「最初の取引」や「いつ顧客となったか」を入れ、そこからの時間軸を組み合わせた分析が有効です。

ここで大切なことは失礼な話ではありますが「顧客のランク分け」を行うことです。 

中長期的に購入している優良顧客と単発で終わってしまった顧客がどのようなジャーニーで購入に至っているのかを把握します。

単発購入というランクの低い顧客と優良顧客との行動の違いを導き出してロイヤル顧客へ引き上げることで、成果があがっていきます。また、取引が1回で終わる顧客を2回以上とするなど、それぞれの顧客レベルを一段階上にあげることで全体の成果が底上げできます。

顧客ランクを定めそれぞれの動きを把握していくのが、カスタマージャーニー活用の手始めとなるでしょう。 そのためにはMAツールやSFA/CRMなどの導入が必須なのかもしれません。

MAツールに溜まっている見込み客データを活用する

企業は顧客になる以前のデータを数多く保持しています。

資料請求やトライアルサービスをおこなったユーザーのリストは「見込み客データ」と呼ばれます。

この見込み客の中でもいくつも段階があるのは、このブログを継続して読んでいる方にはすでに理解いただいていることでしょう。

デジタルマーケティングの手法、マーケティングオートメーションツールは見込み客をよりコンバージョンしやすいホットリードに育てていくものです。

通常であれば計画段階でカスタマージャーニーを作成しますが、MAツールは導入されていても実際のジャーニー作成などはおこなわれていないという話はよくあります。いわゆるMAツールが高級メルマガ配信システムになってしまっているパターンです。

しかし、そのような場合でも見込み客データはMAツールに保有していることでしょう。それをもとにカスタマージャーニーを作成すれば、戦略的なマーケティング活動を組み立てていけます。

見込み客データとしては資料請求やトライアルサービスの申込み以外にも、お問い合わせなどなどあらゆるコンバージョンポイントを取り入れて行きます。

そして、コンバージョンしたユーザーとしていないユーザーの経路をMAツールなどを活用して特定することでシナリオが明確化していくことでしょう。

シナリオありきでMAツールを導入するのが正しいとは思いますが、MAツールを活用してシナリオを明確化することもできるということです。 

社内インタビューを行う

Webやデジタルマーケティングでよくいわれるのが、ユーザーファーストです。もともとマーケティングそのものがユーザーを中心に考えていくものなので、これが最重要なのは昔から変わらないことです。 

データというと数値をイメージすることが多いのですが、実際にはお客様の意見など定性データもたくさんあります。またその中にこそ価値を含んでいるケースが多々あります。 

しかしユーザーの声を直接企業が集めていくというのは、インターネットが普及しても十分にできないものです。予算もかかることなので、ユーザーの声を吸い上げるという取組みは難しいという実情があるはずです。

そんな時に有効なのが、社内インタビューです。実際の商品やサービスを扱っている営業や販売の部門にインタビューをしていきましょう。管理者からは全体的な意見が聞けるメリットがありますし、現場に近い人からはより具体的な話が出てくるはずです。

商品やサービスを売る立場だけでなく、カスタマーサポートの担当者も交えると、より幅広い意見を集めることができます。社内インタビューで大切なことは、あまり形式ばった雰囲気にしないことです。

社風や担当者の性格によっては、あらかじめ用意した模範解答のような答えばかりが返ってくることもあります。

インタビュー内容を事前に渡しても良いのですが、そこから話を広げていったりタイミングを見て予定していない質問を入れるなどをして「本当の声」が聞けるように工夫していきましょう。

このような現場に近い生の声を聞くことでペルソナやジャーニーを理解しやすくなります。 

ユーザーアンケート

可能であれば、ユーザーへのアンケートも実施しましょう。テクノロジーが発展しているため仕組み自体はそう難しくありません。

ユーザーアンケートは、大きく次の種類があります。 

  1. 自社の会員に対しておこなう。
  2. 自社が会員として囲い込んでいない一般ユーザーに対しておこなう。
  3. 直接インタビューを実施する。

1は会員の仕組みを持っているWebサイトであれば実施しやすいでしょう。コストもほとんどかかりません。デメリットとしては良くも悪くもサービスへの思い入れがある偏った意見になりがちという点です。

2は調査会社を使うのが一般的です。この場合は、調査対象者をどういった層にするかが大切です。アンケート調査といえば一般層を対象にすると思われがちですが、BtoBの場合だと特定の業種やある役職といった非常に限定した層が対象となるでしょう。そうした場合も対象者が抽出できるかを、まずは調査会社に相談してみるといいでしょう。費用はかかりますが、一般へのアンケート調査ほどのサンプル数は必要ありません。

また、3のユーザーに対して実際にインタビューをするのも良い方法です。Webサイトのユーザー調査とは違い、自社のサービスやリアルでの購入プロセスなども質問するようにしましょう。

そして、アンケート調査は設問の設計が重要です。インタビューの場合だと質問に加え、聞き方も重要になってきます。担当者が実施するというのも有効ですし、司会を立てて同席しておこなうのも良いでしょう。

競合調査

競合を調査して、それを自社のカスタマージャーニー作成に生かすのも有効な手段です。競合の場合だと売上や規模、ブランド力、商品やサービスというのはふだんから調査をしていることでしょう。

デジタルマーケティングに近い立場だとWebサイトや広告、マーケティング手法についても調査をしているはずです。 今の時代、競合企業のWebサイトの状況(想定PV数やGoogleランキングキーワード、Adwordsなどの出稿状況など)容易く理解できます。

カスタマージャーニーに競合調査を生かしていく場合には、こうした個々の取り組みだけでなく、他社がどういったプロセスで販売活動をおこなっているかも考えていきます。もちろんそうしたプロセスがまとまっていたり、ましてやそれが外部に公開されていることはありません。

ですから通常の競合調査よりも、遥かに時間と労力がかかる作業になるでしょう。しかし競合分析をカスタマージャーニーに加えることで、非常に厚みのあるものができあがるはずです。 

オンラインメディア

オンライン上には自社サイトのみならず、たくさんの情報があります。ソーシャルメディアからは、数多くの情報が得られます。

ツイート数やシェア、いいねの数などを定量データとして利用するのはもちろん、そうした話題がどういった感情を伴って発信されているかも見ていきます。

ソーシャルメディア利用の注意点としては情報がもの凄いスピードで流れていくことで、まずは集めて半年かけて分析・・・などという昔ながらの感覚で取組むと、まったく違うトレンドになっていることが多くあります。 

自社でオウンドメディアを持ち、そこで各種データを得ていくというのも良いやり方です。

ネットアンケートというのは以前からの定番ですが、最近はオンライン上のユーザー行動を記録してそれを分析していくという方法もとられます。

これを実施するには大きなくくりではアクセス解析、細かくユーザー個々の動きがわかるマーケティングオートメーションなど、多くのツールがあります。

まとめ

しっかりとしたカスタマージャーニーを作ろうと考えても、時間やコストがなかったりと制限はいろいろあるでしょう。

今回ご紹介した内容は、カスタマージャーニーマップの作成に使えるデータ収集でした。いわば料理で言えば素材集めです。

全部を、しかも良いデータを集めて完璧なものを作りたいと思うのは人間心理ですが、それを目指すとなかなか進まないという現場があります。(実際にはツールを使うと非常に楽なのですが)

デジタルの世界ではスピードが重要です。まずはスモールスタートしPDCAサイクルを回していくのが良い方法と言えます。今回の記事があなたのカスタマージャーニーマップ作成の参考になれば幸いです。

この記事のまとめ

  • アクセス解析以外にも顧客データや社内インタビューなど、カスタマージャーニーを作るためのデータ集めにはいろいろな種類がある
  • まずははじめられるところからデータを集めてスモールスタートし、運用しながら改善を行う
インバウンドマーケティング完全ガイド

RECOMMEND関連記事


RECENT POST「コンテンツマーケティング」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!
インバウンドマーケティング完全ガイド