デジタル×店舗、その実態とデジタルマーケティングの取組み方

 2018.08.23  LeadPlus

マーケティングが「デジタルマーケティング」とほぼイコールになっている時代です。そして実店舗を運営する企業においてもデジタルの活用は必要不可欠になってきました。単にECサイトを立ち上げたり、楽天やAmazonに出品するだけでなく真のオムニチャネル化に加えて効率的かつ効果的なデジタルマーケティングが求められています。

しかし、店舗集客にインターネットを利用するのは当たり前になってきているものの「オンラインクーポンを配布する」「告知のメルマガをうつ」など昔からの手法に留まっているケースが目立ちます。

今回は、リアル店舗とデジタルの現状がよくわかる調査を紹介し、実際に結果を出している企業やマーケターがどういった取組みをおこなっているかについて、解説していきます。

今回の記事を確認することでマーケターは「Webサイトにだけ集客をすればいい」「ECサイトの売上だけが上がればいい」「効果測定はアクセス解析とインターネット広告だけ」というのでは不十分であるということを理解していただければと思います。 

リアル店舗(現場)のマーケティング意識調査

まずは株式会社Pathee(パシー)がおこなった店舗におけるデジタルマーケティングの意識調査を紹介します。対象は店舗関連で働く人たちなので、リアル店舗の意識がよくわかると思います。

店舗マーケティング意識調査 

まずは「店舗ページに望む役割」についてです。

実に4割強の現場の方々が「集客効果がある」ものに期待しています。マーケティング担当者にしても同じでしょうが、実際の店舗だとよりそれに期待する熱量は高いはずです。

次に要望の多い「ブランディングになる」「マーケティングツールになる」というのも、目的はほぼ集客と同じです。

合わせると7割近い店舗のスタッフが、デジタルマーケティングを活用して集客に期待しているということなのですね。

店舗集客にクーポンは有効なのか?

集客と密接なかかわりを持つ「クーポン」に関する設問に目を移してみましょう。

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クーポンは集客に非常に力を発揮するツールですが、現場の期待は決して高いとはいえないようです。

現場の「オンラインクーポンへの意識」は、「是非使いたい」という回答が4割に届いていません。一方、2割程度ではありますが「興味なし」という回答も多めです。 

感覚的ではありますが、現場が集客を期待する割にはクーポン活用の要望は少ない気がします。

その理由を紐解くと「会計処理が面倒」「ブランドを守るため」「リピートされづらいと思う」という意見が目立ちます。

私はオフラインでのクーポンを使った販促も過去に手掛けてきていますが、クーポンは現場から敬遠されることも多々あり、その理由としても同じような感じでした。

つまりデジタルか否かではなく、クーポンという手法自体がもろ手を挙げて賛成というものではないのです。

クーポンは一種の値引きですから、賢いマーケティング手法かと問われれば素直に頷けません。しかしマーケティングの立場からすると、値引きなので相応の効果が見込めるのに加え、リアルとの効果測定がしやすいため実践したいというのも頷けます。

BtoBマーケティングお役立ち資料

実際にある大手の飲食チェーンがオンラインクーポンをキャンペーン時に発行し、それをレポーティングしたところかなり成果があったと上層部に認められ、デジタルマーケティングの予算が増額されたという成功例もあります。

その一方でクーポンについては実際の店舗での期待は決して高くはないというのは、押さえておきたいものです。

SNSの活用は必須

この他、同調査では「SNSの更新頻度」「更新頻度や質を上げるために重要と思うこと」についての調査もおこなわれています。

自社サイトだけでなくSNSで店舗から継続的に情報発信をするというのは当たり前の動きになっていますので、ぜひPatheeの調査リリース本文でこの結果についても確認してみてください。

【Patheeパートナー店舗向けデジタルマーケティング意識調査】約4割が店舗担当者は、来店者への対応に追われ、未来の顧客確保に時間を確保できていないことが明らかに。(㏚TIMES)

消費者の意識調査

先ほどは事業者側である店舗の調査でしたが、ユーザー側はどういった意識を持っているのでしょうか。2016年と少し前の調査ですが、紹介していきましょう。

ネットリサーチのマイボイスコム株式会社によるものです。

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会員向けのお得情報が上位を占めます。この二年の変化を考えれば、LINEの割合はもっと大きくなっているのではないでしょうか。また、この調査の時には「ソーシャルは女性若年層が多い」というコメントがされていますが、現在は他の層でも利用が増加していると予測されます。 

その店舗を利用した理由について特徴的なのは「特売・セール情報が入手できる」「店舗で使えるクーポンやポイントが入手できる」といった直接的なお得情報が多いということです。クーポンもこうした施策の一つといえるでしょう。

この調査で注目したいのは、利用した店舗の業態で差があるということです。

ファストフードやスーパー、ファミリーレストランといった業態は3~4割程度あるとのことですが、ドラッグストアやコンビニエンスストアは2割強というコメントが報告には記載されています。

リアル店舗にはさまざまな業態がありますが、一括りでデジタルマーケティングの効果を評価するのは難しい印象です。つまり業種などによって効果にばらつきがあるということです。

この調査はデータとして公開されているのは一部分のみですが、コメントに興味深いものがいくつもあるので、掲載サイトでぜひ確認してみてください。 

【店舗に関するお得情報の利用】に関するアンケート調査(マイボイスコム株式会社)

リアルと結ぶオンライン施策のポイント

上で紹介した店舗、およびユーザーの実態も踏まえながら、リアルへの集客に対してデジタルマーケティングで注意したい、取り入れたいポイントについて紹介しましょう。 

業種、業態によって向き、不向きがある

ユーザーの調査で紹介しましたが、業種や業態によってデジタルマーケティングが目に見えて成果が出ないこともあります。

たとえばスーパーなどの小売り業です。こちらは消費者は、数日おき、あるいは毎日といった頻度で訪れるものです。また利用する店舗の数は、大抵決まっています。

そんな場合にデジタルマーケティングで新規客を引っ張ってくるのは、かなりハードルが高いといえます。

ただし紙のチラシと違って効果測定がしやすく、莫大な印刷費もかかりません。

最近はLINE@など小規模事業者、店舗向けのツールも増えていますので、導入の価値は大いにあるでしょう。デジタルマーケティングに過度な期待が持たれ初期段階でつまずかないように「すぐに爆発的に効果が出るものではない」とういうのだけ最初に押さえておきたいものです 

リピート施策を考える

現場の店舗が懸念するようにクーポンをたびたび配布する施策はユーザーのリピート化にはつながりません。

とはいえ店舗を利用したら良かったのでリピートしてくれる、というだけではあまりにも現場任せすぎと言えるでしょう。ユーザーの行動に合わせてメールやLINEを配信するといったリテンションの施策を、デジタルマーケティングの担当者は考えるようにしましょう。

手動ではなくシナリオに合わせて施策をうつツールだと負担を少なくできます。

ツールは簡易なものを

本部のマーケティング担当者が一括で運用する以外に、店舗単位でブログの更新などをおこなうケースも多くあります。

この時にポイントになるのが、ツールの使い勝手の良さ、操作のしやすさです。高機能をうたうツールの中には現場のスタッフにやさしくないタイプのものも多くあります。

店舗が更新したり管理するものがある場合は、簡単に使えるツールかどうかも選択のポイントにしましょう。

効果測定はオンラインを通さないものも含める

店舗に限りませんが、オンラインですべてが完結しないビジネスはすべてがデジタルで捕捉できません。

私が経験したなかでも、リスティング広告の管理画面ではコンバージョンがそれほど多く取れていないにもかかわらず、実際の売上や集客は大きく跳ね上がっていたというケースはたくさんあります。

オンラインの計測だけでカバーしきれない場合は、実際の成果とすりあわせた効果測定をしていく必要があります。 

結果の共有、コミュニケーションは密に

店舗への集客を目的にしたデジタルマーケティングでは、結果の「現場への共有と報告」が大切です。

オンラインクーポンを発行するなどの施策をうてば現場でのオペレーションに、大なり小なりの変化が出るのは避けられません。ただ「新しい施策をやる」だけだと、現場は「負担が増えた」としか捉えません。

成果を共有していくことで、店舗のモチベーションアップにつながります。過去には該当の店舗だけでなく他の店舗の状況も一緒に共有することで競争意識が高まり、全体の成果がアップしたという例もありました。

会社の理解が進む報告を

現場への結果共有とともに、上司や経営層へ対する報告も大切です。

デジタルマーケティングを実施してもそれが実際の集客にどれぐらい貢献しているか、経営層は驚くほど知らないというケースも多々あります。

成果が出ているということがわかれば、デジタルマーケティングの推進がしやすくなります。

現在デジタルマーケティングをうまく進めている企業の中には、効果が曖昧なテレビやマスメディアといったものに比べ、より成果と効果測定が明確なデジタルマーケティングへと、密な報告を続けることでシフトさせていった企業が多くなっています。 

まとめ

店舗集客にインターネットを利用するのは当たり前になってきているものの「オンラインクーポンを配布する」「告知のメルマガをうつ」など昔からの手法に留まっているケースが目立ちます。

また業種や業態によっては成果が出にくいものがあるなど、携わってみるとなかなか難しい分野です。

少しずつ施策を実行しながら、効果測定をして何が成果に結びつきやすいかを見極めながら進める必要があるでしょう。 

まとめ

  • 現場の店舗はオンラインに「集客」を強く求めている。
  • ユーザーはお得な情報を欲している
  • デジタルで集客しやすい業態とそれほどでもない業態がある。
  • 現場に利用を促進させる場合には簡単なツールを選ぶ
  • デジタルを経由しない効果もきちんと測定するなど、取り組む際には準備を。
  • 店舗の集客を推進しつつ、企業内のデジタルマーケティングのポジションを上げる活用も大切。
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