カスタマージャーニーの作り方とその実例

 2015.12.07  LeadPlus

カスタマージャーニーとは?プロが教えるマップの基本と作り方」では、カスタマージャーニーの概要とカスタマージャーニーマップの基本的な作り方に関してご紹介しました。

カスタマージャーニーとは、見込み客や顧客が自社の商品やサービスを購入するまでに辿るプロセスのことです。 見込み客や顧客のあらゆるタッチポイントにおいて、どのようにして接点を設けて、どういう体験をしてもらうかを事前に定義しておくこと、つまりカスタマージャーニーの設計をしておくことで、見込み客や顧客を最高の体験で満足させ、企業や組織のゴールに対して効率的に近づけることが可能になります。

消費者主導の現在、顧客の目線とその流れを理解することが適切なタイミングで見込み客や顧客へアプローチすることへとつながります。嬉しいタイミングでプレゼントをし、嫌なタイミングではそっとしておく、そのようなことを知人、友人にすることとなんら変わりません。

今回のブログでは、そのカスタマージャーニーの作り方をご紹介するとともに、いくつかの実例をお伝えします。

カスタマージャーニーで考慮すべきこと

このブログを読まれているあなたがマーケティング担当者やWebデザイナー、コピーライターの場合、カスタマージャーニーを用いることによって、なぜあなたの製品サービスに対して興味を持ったのか、なぜそれが必要か、などの対象となるペルソナの行動の脈絡が見えてくるようになります。

結果として、その想定した流れに沿って最適なカスタマーエクスペリエンスを提供できるようになります。システム的な視点でいうとマーケティングをそのストーリーに合わせてオートメーション化することも可能になります。もちろん、仮説をたてたカスタマージャーニーと異なる行動をする人などもいますので、常にブラッシュアップしていくことが重要です。

例えば、デザイナーの方がカスタマージャーニーを用いるのであれば、

  • デバイスなどによってどのようにデザインを変化させるべきか
  • 会社内の部門間でデザインを差別化する(法務、サービスなど)
  • マーケティングチャネルごとにデザインを変化させる(ソーシャル、ウェブなど)

などの、アイデアを考えつくことの助けになります。これはマーケティング担当、コピーライターだとしても同じで、カスタマージャーニーが会社の事業の中心になる利害関係者の行動を決めていくことになる、ということです。

バイヤージャーニー

例えば上記のHubSpotのカスタマージャーニー(バイヤーズジャーニー)を以前ご紹介しました。横軸が購買心理(行動)の変化を示し、左から右へAwareness Stage、Consideration Stage、Decision Stage、となっておりペルソナの心理状況や行動状況の変化を示しています。

そのため、マーケティング担当として行うマーケティング活動やキャンペーンなどはその変化に合わせて対応する必要がでてきます。

一例として、Awareness Stageの場合、マーケティング担当の行うべきところは気づきを与えるようなコンテンツを提供する傾向が高まります。例えば、ターゲットとなる市場の統計データや、今後の動向、専門家の意見などが向いている可能性が高まります。これは、このステージの人たちが自身の課題に対して明確な意識を持っていない、ことが多くあるからです。コピーライターであれば、課題にダイレクトに焦点を当てるようなコピー文章ではなく、興味関心を惹くくらいのコピー文章になる可能性も高まり、デザイナーであればそのような状況の人たちが情報を摂取しやすい(特に熟読、熟考はしないと想定できる)デザインやUIを考える必要がある、ということです。

バイヤーペルソナテンプレート
インバウンドマーケティング完全ガイド

そのようにConsideration StageやDecision Stageであっても同様のことが言え、マーケティング担当、コピーライター、デザイナーなどすべての人たちがこのジャーニーマップを中心に自身の業務へコンテンツを反映させて行くことになります。

では、そのカスタマジャーニーマップはどのようなステップで作っていけばよいのでしょうか。次のカスタマージャーニーの作り方に関してご紹介します。

カスタマージャーニーを絞り込んで形成して行くためのステップ

カスタマージャーニーもペルソナ作成と似ている箇所があり、自社の営業担当の方、実際の顧客の方などにヒアリングしジャーニーの流れを形成していくことも非常に有効な手段です。また、ブレンストーミングのような形で形成していく方法もあります。

ここで必ず頭に置いておかなくてはいけないことがあります。“Content is King“という言葉と”Distribution is Queen“という言葉です(”コンテンツは王“で”どのように届けるかは女王“である)。つまり、KingとQueenは常に対として存在するべきものであるということです。

ステップ1:行動のステージを形成する

行動のステージ(上記HubSpotの例でいうと)Awareness Stage、Consideration Stage、Decision Stageなどのペルソナの行動ステージを形作ることです。このステージは、会社やビジネスモデル、B2C、B2Bなどによって大きく異なります。そのため、HubSpotの事例のように必ず3ステージにならなくてはいけない、などということはありません。実際のデータや顧客の声などを聞いて行動のステージを形成してみてください。

また、Googleではオンラインでの購買行動(カスタマージャーニー)がどのようになっているかを業界別に無料で公開しています。こちらでご覧になられて自身の業界の行動のステージがどのような感じなのかの目星をたてることもよいかもしれません。

(参照はこちら:The Customer Journey to Online purchase

ステップ2:ペルソナの各ステージのゴールを決める

もっとも難しく、もっとも重要なことは、ペルソナのゴールを見極めることです。このステップで行うべきことは、実際のデータを分析することです。例えば、カスタマーサポートや、見込み客とのEメールでのやり取りをみて、どういった問題を解決するために見込み客や顧客から自社のメンバーへ接触があるかをしてみるとよいでしょう。その分析を行い、ステップ1で作った行動のステージに当てはめてみてください。

その際、自社のメンバーへの接触ポイントを明確にしていくと次のステップへ移ることが簡単になります。

ステップ3:タッチポイントを探す

このステージで考えなくてはいけないことが、先ほどのQueenにあたります。見込み客や、顧客がどのようなチャネルで自社にアプローチを取ってくるか、もしくは近しいコンテンツを摂取しているか、です。例えば、B2Cの消費財などですとテレビ広告やオンライン広告などが、HubSpotのいうAwareness Stageでかなりの力を発揮します。対して、B2Bの製造業における部材メーカーはどのステージであったとしてもテレビ広告が適したチャネルである可能性は少ないかもしれません。

自社のサイトであればGoogle Analyticsの行動データなどを用いたり、参照元を調べるなどが簡単に可能です。また、どのソーシャルメディアで自社の関連するキーワードに人気があるかなどを調べるのであればBuzzsumoなども良いかもしれません。

buzzsumo

ステップ4:改善する

以上のことを何かしらの書類としてまとめることをお勧めします。Microsoft Excelでも構いませんし、PowerPointでも構いません。そして、日常の業務で気づいた点、箇所があったらその資料に書き込みを行い、改善を常に行いましょう。ペルソナと同様に、カスタマージャーニーも変化します。流行りや、大きな時勢の変化によってペルソナの課題は変化しますし、テクノロジーの変化によってタッチポイントも変化していきます。10数年前まではソーシャルメディアはほとんどビジネスに影響を与えていませんでしたし、多くのソーシャルメディアは産声をあげたばかりでした。インターネットの存在もしかりです。常に改善や変化に対応していくことが重要である、ということです。

カスタマージャーニーの作り方の例3つ(カスタマージャーニーマップ サンプル)

最も一般的なカスタマージャーニーマッピング

こちらの例は非常に簡素ですぐに取りかかれそうなタイプのカスタマージャーニーです。また空欄になっていますが、縦軸にタッチポイント(チャネル)、横軸に態度/行動変容が示されており、左から右に向けて購買の流れを示しています。

カスタマージャーニーテンプレート

インフォグラフィックなカスタマージャーニー

こちらの利点は、多くの自社内のメンバーにとって比較的わかりやすい点です。つまり、上記の(1)の例だと、態度/行動変容ということばは、エンジニアの方にはわかりづらいかもしれません。また、カスタマーサポートメンバーにとっては理解しやすくてもその他のメンバーにはわかりづらいものかもしれません。こういったタイプのカスタマージャーニーですと、専門性がなくても自社のペルソナがどのような欲求や、課題を持っているかを社内で容易に共有ができるのでよいかもしれません。

ビジュアルなカスタマージャーニー

時間軸とともにペルソナに焦点をあてたカスタマージャーニー

こちらはマーケティング担当やセールス担当者にとっては馴染みやすいものかもしれません。逆に、会計やサポートチームの人達にとっては全く検討のつかないジャーニーとかもしれません。チャネルとコンテンツの内容が重要になってくるマーケティング、セールス、サポートの担当者にとっては、デスクの前に貼り付けておきたいジャーニーといっても過言ではないかもしれません。

時系列カスタマージャーニー

カスタマージャーニーがなぜ大切なのか

カスタマージャーニーが大切な理由は、ペルソナと同様にあなたのマーケティングとセールス活動の焦点を定めることの大きな助けになってくれることです。特に、昨今、嫌がられるマーケティングをブロックしたり、情報から離れたりすることが簡単になってきていますので、見込み客や顧客をさらに理解することがますます重要になってきています。

適切なタイミングで適切なメッセージを届けない、ということは自ら見込み客や顧客を遠ざけてしまうことになってしまいます。そう言ったことを避け、よりよいカスタマーエクスペリエンスを行ってもらうためにも、カスタマージャーニーを作成し、社内全体で理解を進めることによって事業全体の質が改善されることにもつながります。

ペルソナは会社にあるという方でもジャーニーはない、という方は多くいらっしゃるかと思います。インバウンドマーケティングの基本はペルソナとジャーニーの策定といっても過言ではありません。ペルソナとジャーニーの策定こそがインバウンドマーケティングの基本となる、ターゲットとなる人々の課題を理解し、適切なタイミングで情報を伝える下敷きになります。

この際に是非ジャーニーを作られて、 どのようにマーケティングメッセージを届けるかをさらに考えられてはいかがでしょうか。

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