HubSpot User Group Tokyo 2015 レポート

 2015.08.17  LeadPlus

インバウンドマーケティングで重要なリードジェネレーション施策について

先日、日本国内においてHubSpotご利用中の方を中心とした「第2回 HubSpot User Group in Tokyo」が開催されました。本記事は、その内容に関して要約してご報告いたします。

HubSpot User Group Tokyoとは、HubSpotやそのアップデートについて知識や理解を深めたい方のためのコミュニティです。中小企業、ベンチャー企業、または大企業のマーケターや営業担当者など様々な業界業種の方々にご参加いただき、どのようにインバウンドマーケティングの戦略を考え、質の高いリードを獲得し、顧客化を進めていくかなど、お互いに知識を深め、実践を促すことを目的としております。また、インバウンドマーケティングやHubSpotに関係するネットワーキングを行い、参加される皆様のマーケティングの成功を促進する場でもあります。

HubSpot社は、「企業の旧式なマーケティング活動が、人々の生活や仕事や購買行動に適応していないのではないか?」という単純な疑問から創業したインバウンドマーケティングのパイオニア企業です。インバウンドマーケティングでは、製品の情報を一方的に押し付けるのではなく、求められる適切な情報を共有し、有用なコンテンツを作成し、それが人々の役に立つことで、顧客を惹きつけ、購買などの行動へと結びつけます。そして、全世界に1万5000社を超える顧客企業を有するHubSpot社には、インバウンドマーケティングに関する豊富なノウハウが蓄積されています。その一端を紹介するために、東京で開催されたHubSpotユーザー会に、HubSpot社 アジア・パシフィック ジャパン担当 マーケティング・ディレクターのライアン・ボニッチ氏(以下、ライアン氏)が登壇しました。ライアン氏は、インバウンドマーケティングにおいて重要なリードジェネレーションのために、どのような取り組みを行うべきかを講演しました。

 

ライアン・ボニッチ氏 HubSpot社
アジア・パシフィック ジャパン担当 
マーケティング・ディレクター
ライアン・ボニッチ氏

 

見込み客をコンバージョンするためのベストプラクティス

「インバウンドマーケティングの成功例に、マーカス・シェリダンというプール施工業者のコンテンツがあります。マーカスは、グラスファイバープールに関するブログを書き、そこから日本円で2億円に相当する売り上げを達成しました」とライアン氏は、効果的なインバウンドマーケティングの例について紹介します。
この成功例では、プールを作りたいと思っている見込み客が、どのような質問をしてくるのかを想定し、それに応える正直な内容を掲載したことで、潜在顧客の聞きたいことに答える内容となり、約3年の間に13,000件を超える検索ヒット数を獲得したのです。その結果、「見積もりと面談予約」が0.22%のクリック率となり、30件弱の面談予約から2億円に及ぶ売り上げにつながったというのです。
「潜在的な見込み客のコンバージョンを高めるためのベストプラクティスは、コンバージョンの流れを作る3種類のページをきちんと構築することに加えて、顧客となるターゲットのペルソナを意識し、サイトを訪れたバイヤーズジャーニーに合わせてコンテンツを作成することです。そして、これらの要素を最適な方法で運用していかなければなりません」とライアン氏は指摘します。

ライアン氏は、コンバージョンの流れについて次のように整理します。
「一般的なサイトの訪問者を見込み客へとコンバージョンさせるためには、最初にコールトゥアクション(CTA)となるページがあり、そこからランディングページ(LP)へと誘導します。そして、目的とするコンバージョンが得られたら、最後にサンキューページ(TYP)を表示します」

コンバージョンの流れ コンバージョンの流れ
 

インバウンドマーケティングでは、不特定多数の顧客が、サイトを訪問してきます。そこで効果的なCTA(Call-To-Action)とランディングページ(LP)を提供できれば、コンバージョンが成立し、新たな潜在顧客となります。その潜在顧客に対して、メールなどを活用して顧客へと育成していくのです。最終的には、高い満足感を得た顧客が、新たな宣伝者としてインバウンドマーケティングに貢献してくれるのです。

BtoBマーケティングお役立ち資料

セールスプロセスと連動したバイヤーズジャーニーの大切さ

バイヤーズジャーニーは、インバウンドマーケティングのためのサイトを構築する上でも、とても重要な要素です。ライアン氏が示す図のように、一般的な潜在顧客は、認知⇒検討⇒決定というプロセスを経て、購買行動へと向かいます。この3つの段階において、それぞれに適切な情報(コンテンツ)を提供できなければ、リードジェネレーションは実現できません。

バイヤーズジャーニー バイヤーズジャーニー
 

「例えば、この会場でみんながあなたに対して不機嫌な表情を見せていたとします。この認知段階では、あなたは問題に気づき始めていますが、何が問題なのか特定できません。そこで、インターネットで原因を調べようとします。そして、原因が自分の口臭にあるとわかったあなたは、次に問題を解決する方法を検討しはじめます。その検討段階で、歯ブラシやミントなどの効果を調べて、最終的にチューインガムが有効だと発見します。さらに最後の決定段階では、どこのチューインガムを買うべきか決めるのです」とライアン氏はバイヤーズジャーニーとセールスプロセスの関連性について説明します。

認知⇒検討⇒決定というバイヤーズジャーニーは、インバウンドマーケティングにおける、「TOFU」「MOFU」「BOFU」という3つのステージと連動しています。TOFU(Top of the Funnel)は、顧客に最初に訪問してもらうステージです。このTOFUで、サイトに興味を抱き、リピーターが訪れるステージが、MOFU(Middle of the Funnel)になります。そして、購買に向けたステージがBOFU(Bottom of the Funnel)です。

効果的なリードジェネレーションを生み出す5つの方法

インバウンドマーケティングにより、効果的なリードジェネレーションを生み出すために、ライアン氏は5つの方法を提唱します。

  • ペルソナとバイヤーズジャーニーに合わせてコンテンツ案を出す
  • コンテンツを再利用する
  • コンテンツを広める
  • 社内全体で取り組む
  • 効果測定を行う

まず、ペルソナとバイヤーズジャーニーのマッチングに関しては、図のようなチャートを参考にして、ブログやコンテンツを構成していきます。

ペルソナとバイヤーズジャーニー ペルソナとバイヤーズジャーニー
 

認知・検討・決定、それぞれの段階において、想定する潜在顧客がどのような課題や提案や選択肢を求めているのかをイメージして、その要求に適した情報を整備していくのです。

次に、コンテンツの再利用では、過去に蓄積してきたブログや統計データなどの資料をもとに、電子書籍やPDFの形で再編します。過去に人気があった記事であれば、再編することにより、手間とコストをかけずに効果的に再利用できます。このコンテンツの再利用においては、Adjust(調整)、Combine(統合)、Expand(深める)という3つのキーワードを覚えておくと便利です。
そして、コンテンツを広めるためにはHubSoptによるソーシャルネットワークへの投稿などが有効です。また、パーソナライズドされたメールの配信も効果的になります。
さらに、優れたコンテンツを定期的に発信していくためには、社内全体で取り組む努力も求められます。そのための4つの方法が、以下のようになります。

  • 社内のメンバーを参画させる
  • ゲーミフィケーションを活用して賞などで奨励する
  • 定期的な単位で一定のコンテンツ数を確保するKPIを作る
  • 複数の目的を達成させるコンテンツを作る

最後に重要となるのが、効果測定です。
「データドリブン企業は3倍収益を増やす傾向がある」とライアン氏が指摘するように、実施したキャンペーンをHubSpotで分析して、どの施策がどのように効果を生み出したのかを正確に分析し、次の対策を講じることが重要になります。HubSpotでは、TOFU,MOFU,BOFUそれぞれのステージに対して、設定した目標値と結果を正確に分析するツールを提供しています。

TOFU,MOFU,BOFUに対する分析 TOFU,MOFU,BOFUに対する分析
 

これらの効果測定を行い、次の4つのポイントを探し出します。

  • コンバージョン率が高いランディングページは?
  • どのコンテンツが最も効果を発揮しているか?
  • コンテンツマッピングに抜けはないか?
  • コンバージョン率を上げるために既存のコンテンツを改善できないか?

こうして得られた結果をもとに、効果を出しているコンテンツをソーシャルメディアで拡散し、さらなる誘導を確保できます。そして、HubSpotによる顧客の分析により、既存のリードに対して最適なコンテンツを提供できるようになるのです。

既存のリードに対して最適なコンテンツを共有 既存のリードに対して最適なコンテンツを共有

 

HubSpotのパートナーとして挨拶するリードプラス

hugtokyo2015_007 リードプラス 堀 裕
 

ライアン氏の講演の後、ユーザー会では日本のパートナー企業が紹介されました。
その中で、7月30日に正式にhubSpotパートナーの発表を行ったリードプラスからは、デジタルマーケティングサービス事業を統括する堀裕(ほり ゆたか)が挨拶をして会社紹介と日本市場における今後の取り組みについて説明しました。
リードプラスでは、HubSpotの導入支援や運用を複数社行っておりエンドツーエンドのHubSpotサービスを行っています。

最後にライアン氏への質疑応答が行われ、ユーザーからの熱心な相談が寄せられました。
「コンテンツを多様化させることや、ある程度の情報量を提供することに苦労している」という質問に対して、ライアン氏は次のように回答しています。
「戦略的なコンテンツの選定や制作が鍵を握ります。アウトソースするのも良いでしょう。またコンタクト毎にパーソナライズするなど細やかな対応が効果を高めます」

続く質問では、「日本では営業が強く、マーケティングに役割に対する認知度が低い」という問題が定義されました。
これに対してライアン氏は、「CRMやセールスツールと連系させたOpportunityの全体ライフサイクル管理が進んできています。そのため、マーケティングの役割も大きく変わり始めています。特に、顧客コンタクトの初期フェーズ(認知段階)からの戦略的なアプローチを実現するMAツールの必要性は一層高まるでしょう」と答えています。

こうした課題を解決し、MAツールの成果を最大化するためには、今後も多様化し充実する各種のツールに対して、企業として魅力的なコンテンツを提供し、セールスと連携した継続的な取り組みや協力体制が求められています。
インバウンドマーケティングが定着している欧米市場とは異なり、マーケティング=認知度(Awareness)としか思われていない日本の経営層に対する意識変革も重要です。すでに、日本でも消費者の購入動機やそのプロセスは激しく変化しています。こうした市場の変化に対して、企業はツールの選定や構築する環境に対して柔軟かつ迅速に対応し実装できる体制や人材の育成が急務となっているのです。

リードプラスでは、こうした課題に対してプランニングや効果測定時のコンサルティング、さらには日々のMAツールを活用するための導入支援や運用なども支援するトータルサービスを提供し、企業のインバウンドマーケティングの成功に寄与していきます。

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