インバウンドマーケティングとは?総論と成功のポイントを解説

 2015.09.10  LeadPlus

はじめに:愛されるマーケターを目指す

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング

消費者の購買行動の変化から従来の広告を主体とした「アウトバウンドマーケティング」から「インバウンドマーケティング」が注目されています。

アウトバウンドマーケティングとは、広告や電話セールス、ダイレクトメールなど商品販売を目的に行うマーケティング全般のことです。このアウトバウンドマーケティングの効果は近年、非常に低くなってきています。その理由に情報が氾濫する現代社会において、多くの顧客が、あの手この手でくる売り込みに警戒感や不快感を示しているためです。

現在の消費者の購買行動は、興味があるものや事象に対してGoogleなどの検索エンジンを利用して調べ、探すところからスタートします。そして、さまざまなCGM(コンシューマ ジェネレート コンテンツ)などの口コミを参考にしながら購買へと発展させます。その後、購入したらその使用感などの感想をTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアへ発信します。このような活動は過去のブログ "The Cosumer Dicision Journey" でも述べましたが、もはや直線的なマーケティングファネルで成立するものではなくなりつつあり、オンライン上のあらゆるコンテンツが購買への導線になります。

これらに対応するために消費者が消費者のタイミングで欲しい情報を自ら探し出すことを前提としたマーケティング施策、それが「インバウンドマーケディング」です。このインバウンドマーケティングは米国HubSpot社が提唱したことで知られています。インバウンドマーケティングでは、顧客に商品を売り込むのではなく、有益になコンテンツを提供することで顧客に見つけてもらう、引き寄せることから始まります。つまり、インバウンドマーケティングとは、「インバウンド=入ってくる、到着する」マーケティング全般のことを指します。

参考記事:インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違い

 

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの位置付け インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの位置付け

 

インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティング

インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングはコンテンツが起点となり顧客を呼び込むという点では同じとも言えます。そのため、両方のマーケティング手法において、マーケターはブログ記事などのコンテンツをターゲットに向けて発信していくことに代わりはありません。

しかし、インバウンドマーケティングは「コンテンツを発信し集客をし、見込み客や顧客へと転換していくアプローチ全体」を指すのに対して、コンテンツマーケティングは「コンテンツの発信による集客活動」を指します。つまり、インバウンドマーケティングの一部がコンテンツマーケティングということになります。最近では、インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングが同義に語られることもあります。

インバウンドマーケティングの流れ

  • ユーザーを魅きつける

インバウンドマーケティングの本質は、一方的に商品やサービスを売り込む従来型のマーケティングとは異なり、顧客を主体としたコミュニケーションにあります。ユーザーを自社のWebサイトやオウンドメディアに訪問してもらい、課題解決のためのコンテンツで共感を得るところから始まります。ブログやソーシャルメディアなどユーザーの興味を引く有益なコンテンツを提供する結果、その情報を必要としている人に「見つけてもらう」ことがこのフェーズになります。

  • 見込客(リード)へと育成する

このステップでは、自社のサイトに訪問してくれたユーザーのプロファイルを収集するステージです。最初にEメールアドレスを取得します。その後、ユーザーのニーズに合わせてホワイトペーパーやpdf形式のEブック、オンラインセミナー、動画などユーザーに役立つ関連情報を提供していくことでユーザーから見込客(リード)へと導くステージです。

  • 顧客化する

ユーザーを惹きつけ、見込客へと育成した後は、顧客へと転換するステージです。そのためには育成プロセスを可視化、スコア化し、最適なタイミングで販売活動を行うことが重要になります。

  • 顧客を満足させる

インバウンドマーケティングは、販売が完了したら終了ではありません。このステージでは、アップセルやクロスセルなど継続的な購入を施すことはもちろんのこと、自社の商品やサービスの満足度を向上させることでインフルエンサーになってもらうことを目指します。

インバウンドマーケティングのメリット

  • 顧客に嫌われない

現代社会では、売り手も買い手も情報過多の時代です。顧客は日々あらゆるところから売り込みをかけられて辟易している状態です。
自宅のポストにはチラシが氾濫し、オフィスにはセールスの電話、送り続けてくるメディアなどからのメルマガ、どれも望んでいないのに生活の中に割り込んできて一方的に情報を投げつけていきます。顧客は辟易し、あまりの売り込みの多さに嫌いになっているかもしれません。その一方でそれらの作業を行うマーケティング担当者は、リード獲得目標に追われ必死になっている状況なのです。本来であればマーケティングは、嫌われる存在でなく愛される存在であるべきです。

BtoBマーケティングお役立ち資料

インバウンドマーケティングでは、そのような嫌われるマーケティングを行いません。ユーザーが必要とする情報をWebサイトに準備していくことで、ユーザーが見たいときにいつでも見れる状態を用意しておきます。ゆえに従来のアウトバウンドマーケティングのように嫌われることはありません。

  • 広告宣伝費用を削減できる

インバウンドマーケティングでは、マスメディアに広告宣伝費を払い宣伝してもらう代わりに自社メディア(オウンドメディア)で情報を発信します。Webメディアやテレビ、新聞、雑誌などに多額の投資をするのに比べて、高い投資対効果が見込めます。また、SEO効果が高くなるとコンテンツは資産化するというメリットがあります。

  • ターゲットセグメントを絞り込める

今までの広告などは、出来るだけ多くの人に売り込みメッセージを届け、その中から反応した人だけが商品やサービスを購入するというものでした。それに対してインバウンドマーケティングでは、検索エンジンからの流入が主体になります。あらかじめ顧客が困っていることや調べたいことをキーワードとしてコンテンツに取り入れることで、興味や関心の高い人たちだけをウェブサイトへ誘導することが可能になります。

  • 情報が口コミにより拡散する

知り合いが推奨したリンクをクリックしてしまうことはよくあるでしょう。ソーシャルメディアの台頭により、優れたコンテンツは人から人へとシェアされ拡散していく傾向にあります。口コミによる情報は、広告などに比べて圧倒的に信頼性が高いとされており、購買するための意思決定に大きく影響します。

  • 質の高いリードの獲得

角度の低いリード情報を営業に渡すということが原因で、営業部門とマーケティング部門が仲が悪くなることがあります。よく聞く話ではありますが、営業は日々忙しく購買意欲のあまりないリード情報を処理するのにあまり積極的にはならないばかりか、このようなリード情報をフォローする時間が多くなると辟易してしますでしょう。このような現象は、マーケティング部門のKPI(重要業績評価指標)に「リード数」があるためかもしれません。本質的には売上の上がらないリード情報をいくら集めたところでそれは会社のためになっていないばかりか、マーケティング担当者や営業までも意味のない無駄な作業をしているということになるのです。インバウンドマーケティングでは、適切なコンテンツを提供することでその情報を望むユーザーが訪れます。必然的に有効な質の高いリードが獲得できるのです。

  • 営業とマーケティングの連携が密になり効率化される

インバウンドマーケティングでは、質の高いリード情報を獲得した後も、自社の戦略に則ったナーチャリング(醸成)プロセスにより購買意欲を高めていきます。適切なプロセスを経ると顧客は製品やセービスについて直接問い合わせてきたりする場合もあるでしょう。また十分温まった段階で営業に情報を引き渡すことでスムーズな営業活動へと連動させることも可能になります。この十分温まった段階や問い合わせの情報は、製品やサービスを購入する角度の高い状態であり、営業にとっても嬉しい情報であることは間違いありません。マーケティング部門が角度の高いリード情報を営業に渡し続けることにより営業はマーケティングを信頼するようになり、連携が密になっていきます。また、会社全体としての生産性も向上させることが可能になるのです。

インバウンドマーケティングのデメリット

  • 成果が出るまでに時間がかかる

コンテンツを作成して展開するインバウンドマーケティングでは、そのコンテンツを正しい人に見つけてもらう必要があります。そのためにはコンテンツを必要としている人物像(ペルソナ)を定義して的確なコンテンツが必要不可欠であることは言うまでもありません。また、流入元として検索エンジンが大きなウェイトを占めることを想定するとSEO(検索エンジン最適化)の知識が必要になってきます。しかし、これらを準備したからといってインバウンドマーケティングが成功するという保証はありません。もちろん1つの強力なコンテンツを投入して大きな成果をあげる場合もあります。その一方でコンテンツを出さなければ始まらない、出しても始まらないということもあり得るでしょう。そのような時にはクリック課金型広告でコンテンツの正当性を確かめることも一つの手段として考えるべきかもしれません。インバウンドマーケティングにおいて、ある領域まで達したときに獲得できる質の高いリード情報の価値は計り知れませんし、一度成長曲線に到達すれば費用対効果の最も高いマーケティング施策であることは間違いありません。

  • 継続的な情報発信の難しさ

定期的にコンテンツを発信していくことは企業にとって難しい問題かもしれません。今までのアウトバウンドな広告では、言葉は悪いですがお金さえあれば解決できました。しかし、インバウンドマーケティングの根幹にはコンテンツがあり、コンテンツの制作には能力と労力がかかるため、企業にとっては壁になることも少なくありません。現代のインターネット社会では、情報を提供していない企業は、顧客選択の土俵にも上がれない状況であることを考えると、コンテンツの提供は必要不可欠であることに変わりはありません。外注や部門を横断したコンテンツ制作体制の確立など負担を減らすことでインバウンドな世界を乗り切るしかないのでしょう。

インバウンドマーケティングの営業スタイル

インバウンドマーケティングを始めると驚くことが沢山あります。その中の一つが営業スタイルです。
弊社で実際に起こっていることをご紹介します。
先日、日本に住んでいれば誰でも知っている企業の副社長とお会いできました。
その副社長は、Google検索から弊社のWebサイトに訪れてインバウンドマーケティングの資料をダウンロードしたところから両社の接点が始めりました。
インバウンドマーケティングのページを一通りご覧頂いたあとに、HubSpotの内容を確認しようとしていることがわかりました。オンラインのデモもご覧頂いています。その後、弊社へ以下のような問い合わせが入りました。
その内容は一言、「インバウンドマーケティングを勉強したい」です。

営業訪問すると、そこにはずらりと関係者が並んでいました。全員がインバウンドマーケティングをすでに勉強しており話はどのようにそれを実現すれば良いかというように核心をついています。
これこそがインバウンドマーケティングの営業スタイルです。

インバウンドマーケティングの営業スタイルは「アウトバウンドのスタイルでは絶対に会えないような方々に簡単に会え、しかも初めてお会いしたにもかかわらず数年前から知り合いだったかのようなところから商談が始まります。そして、その商談の内容も核心をついている」という特徴があります。
インバウンドマーケティングでは、すでにWebサイトとオートメーションツールがお客様を醸成しており、営業スタイルが簡素化されるのです。

実践的インバウンドマーケティングの手法

インバウンドマーケティングの基本概念を理解しよう

ペルソナ

カスタマージャニー

コンテンツマーケティングとSEO

ソーシャルメディアによる拡散

マーケティングオートメーション

リードナーチャリング

Eメールマーケティング

インバウンドマーケティングの効果測定

セールスとマーケティングのプロセス連携

インバウンドマーケティングを実現するシステム

BtoB企業こそインバウンドマーケティングを始めよう

インターネットやモバイルの普及により、欲しい情報はいつでも簡単にWebサイトやSNSから無料で手に入るようになりました。私たちを取り巻く環境は、もはやインターネットなしには語れないレベルにまでなっており、毎日何かしらの情報を検索することが当たり前の社会になっています。

インバウンドマーケティングの市場データ

そのことはBtoB企業においても例外ではありません。顧客の89%が製品やサービスを購入する前にWebサイトで検討しています。また、セールスサイクルの60%が営業担当者と会う前に既に終わっているというデータもあります。つまり、BtoB企業に属するユーザーも知りたい情報をインターネットを利用して取捨選択しているのです。

つまり、BtoB企業は競争力強化のためにインターネット上で見つけてもらうためのインバウンドマーケティングに注力するべきであると言えるでしょう。

インバウンドマーケティングとHubSpot

インバウンドマーケティングを実践していこうとするとそれを丁寧に支えるシステムがあると便利です。そのためのオールインワンプラットフォームがHubSpotです。HubSpotはMAツールなどと比較されがちですが、MAツール以上の機能を提供しておりインバウンドマーケティングを実践するための豊富な機能を搭載している点が優れたツールとして認められています。

HubSpotでは、潜在的なユーザーが顧客になるためのステップに必要な機能を提供しています。訪問者を惹きつけ、見込み客に転換し、顧客化し、顧客を満足させることを可能にしてくれます。

インバウンドマーケティングとHubSpot

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