成功するオウンドメディア戦略のサイクル

 2018.07.17  LeadPlus

自社でオウンドメディアを立ち上げたものの、コンバージョンどころかアクセスが伸び悩んで困っているという経験はありませんか?

オウンドメディアの運営を成功させたいのなら「戦略のサイクル」について正しく認識しておく必要があります。現在、集客に成功しているメディアは、そのほとんどがいきなり目指した結果を出したわけではなく、常に適切な改善を積み重ねることによって目標を達成できるようなサイトに育て上げてきているのです。

今回は、オウンドメディアの運営を任されているマーケティング担当者の方に向けて、戦略立案から改善までの各ステップについてご説明いたします。

バリューチェーン分析で改善サイクルを作成する

オウンドメディアの運営時に発生する問題改善のための戦略のサイクルを作成する場合、バリューチェーン分析の利用が欠かせません。

そもそも、バリューチェーンとは、資源を調達し商品やサービスが届くまでの流れを、一連の価値の連鎖としてとらえる考え方でマイケル・E・ポーター氏が提唱したことでも有名です。一般向けにもっと分かりやすく説明すると、利益が発生するまでの経済的な連鎖をチェーン上で表すマーケティングの概念のことを表しています。

オウンドメディアサイトもビジネスのプロセスの中で独立して存在しているわけではなく、自社のビジネスのバリューチェーンの中で位置づけるべきでしょう。

その結果、オウンドメディアの目的を正しく設定することができるのです。アクセス数の増減に一喜一憂するのではなく、ビジネスの成長のための役割を明確にしないと、結果の評価も正しくできず、改善も適切に行うことができなくなってしまいます。

オウンドメディアのバリューチェーンを1日以上かけて設計

大まかなバリューチェーンですが、自社のビジネスのプロセスと、それぞれにおいて達成するべき目標を明確にします。

そして、それを実現するためにとるべき戦略、押さえるべきKPIなど、それぞれに正しくあてはめていく必要があります。自社のバリューチェーンを作成は、それぞれのプロセスの担当者を含めて十分な時間を取って設計しましょう。なぜなら、この認識が間違っていると、そのあとに設定する目標や評価の軸もぶれてしまうからです。

自社のビジネスにおけるバリューチェーンに対する認識を各プロセスの担当者で合意したうえで次のフェーズに進みましょう。

目標設定を行い、ゴールを明確化する

次に必要なのは目標設定です。そのために使用するのがKGI(Key Goal Indicator)の設定です。

戦略のサイクルを理解する上で、KGIなどの基本指標を押さえておくことは非常に大切です。マーケティング担当者の間では、KGIやKPIという言葉が飛び交っているかもしれません。そんな時、「えーっと。KGIってなんだっけな…」とならないように、まず概要から押さえてましょう。

KGIとは、重要目標達成指標のことであり、最終目標が達成されているかを計測する際に必要な指標です。もしこれが達成できたら、この事業は量的にも質的にも成功していると実感できるような基準を設けることが良いとされています。

基本的にはゴール設定は数値的に測定可能な基準を設けます。これにより、状況を客観的に評価できるようになります。また、目標達成までの期間も意識するようにしましょう。

例:

①インターネットの通信販売業務において、1ヵ月以内に売上を1000万円以上にする。

②3ヵ月以内に、ソーシャルメディアからの流入を5倍に増加させる。

戦略を立案する

KGIを設定し具体的なゴールが決まったら、戦略を立案します。戦略を立案するというと、少し難しい言葉のようにも見えますが、特に難しいことをする必要はありません。

実施することは、「マーケット分析」と「ペルソナ」、「具体的な戦略」の決定です。

①マーケット分析

戦略を立案するためには、誰よりもマーケットについて深く理解する必要があります。マーケット分析については、当サイトでも過去に説明したことがある4C分析を利用します。

改めて簡単に説明すると、4C分析では顧客視点に立った上で下記のことを明確化していきます。

  • Customer Value(ユーザーが得る価値)
  • Cost to the Customer(ユーザーの負担コスト)
  • Convenience(利便性)
  • Communication(コミュニケーション)

やみくもにマーケット分析を実施するのではなくて、フレームワークと呼ばれる考え方の枠組みを利用することで、物事に対して筋道を立てて論理的に落とし込んでいくことができます。

②ペルソナ

ペルソナの歴史は、心理学者のユングが「人間の外的側面」について定義したことから始まり、今では商品やサービスの「理想のユーザー像」として、頻繁に利用されるようになっています。

調査データや顧客情報を利用し、まるで実在する人物であるかのように、理想のユーザー像を導き出していきます。自社の顧客となるべき典型的な人物像の価値観や行動などを具体的にイメージすることにより、それに合わせた施策を適切に取りやすくなります。

  • 年齢
  • 家族構成
  • 住まい
  • 仕事
  • 役職
  • 情報収集手段
  • 趣味
  • ライフスタイル
  • 座右の銘
  • 人間関係

上記のような情報から1人の人物像を導き出すことで、ターゲットとすべき人物が明確になります。しかしながら、商材によっては複数のペルソナを設定した方が都合が良いこともあるので、戦略のサイクルを回していく中で、反省点からその都度、柔軟に設定していくと良いでしょう。

関連記事:ペルソナとは?インバウンドマーケティングを成功へと導く最初の一歩

③具体的な戦略

マーケット分析やペルソナから策定されたデータを利用して、具体的な戦略を考えていきます。実際の顧客像を明確にすると、その顧客へのアプローチ方法や競合との差別化ポイントから戦略を明確化できます。

  • コンテンツマーケティングによる情報提供
  • ソーシャルメディアマーケティングによる認知の向上
  • インフルエンサーマーケティングによる権威付け
  • ○○のキーワードを中心としたリスティング広告による意識づけ

などの戦略的施策を作ることができます。

ここまでくれば、それぞれの施策に関してKPIを設定し、ゴールに必要な要素を明確にすることができるでしょう。

ちなみにKPI (Key Performance Indicator)は、重要業績評価指標を表す言葉で、KGIを達成するために必要な過程の達成度合いを計測するための指標です。上記のゴールに「1ヵ月以内に売上を1000万円以上にする」というものがありましたが、このKGIに対するKPIを考えるのなら、下記のようなことが言えます。

  • メール送信数を2倍にし、サイトへの再訪率をXX%にする
  • 既存のリスティング広告費用の単価を30%下げる

というように、KGIの達成に必要な施策を考えていきます。

計画した施策を実行し定量化されたデータを得る

実際に施策を実行するのなら、定量化されたデータとして計測します。一般的に施策の分析には、オウンドメディアに関する指標はGoogleアナリティクスが利用されます。

サイトへの流入やサイト内での回遊など、想定した通りの効果が出ているのかを数字として把握することができます。

たとえば、特定のページでの離脱率が高いということが数字的に把握できた場合、記事の内容が期待に応えていないのか、別のページへの誘導が適切ではないのかなどを検討し、具体的な改善につなげるためのデータを取ることができるのです。

また、HubSpotなどのMAツールには、コンバージョンしたユーザーを分析するための情報やサイトやフォーム、ランディングページ、CTAなどの情報を多く獲得できるため併用すると良いでしょう。

施策による結果を分析

得られた結果を短いサイクルで確認し、常に分析と改善を重ねます。このときに、一つの結果を構成するデータを紐解き、どこに原因があるのか、どのような改善を行うのかを検討します。

たとえばサイトからの問い合わせ数が足りない場合

  • サイトへの集客が少ないのか
  • サイト内の回遊が少ないのか
  • 問い合わせへの誘導が適切ではないのか

など、様々な要因が考えられます。さらに原因は複合的かもしれないため、先入観を持たずに数字と向き合うことが重要です。

分析と改善を繰り返す

改善するポイントを明確にしたら、すぐに実行することが重要です。オウンドメディアでは「完成形」というものはありません。自社の製品やサービス、競合などの市場環境、顧客の行動や社会的課題は常に変化しています。

じっくりと検討して数年に一度のリニューアルをするのではなく、常に改善を重ねてゆくことの合理性がお分かりいただけるでしょう。このようなサイトの運用と改善のアプローチを「グロースドリブンデザイン」と呼んでいます。ぜひこのコンセプトを活用し、高いパフォーマンスを維持できるオウンドメディア運営を目指してみてください。

新規CTA

RECOMMEND関連記事


RECENT POST「オウンドメディア」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!
インバウンドマーケティング完全ガイド