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オウンドメディアにおける2つのタイプ「ニュースタイプ」と「専門記事タイプ」を解説

  • 2017.08.26
  • LeadPlus
オウンドメディアにおける2つのタイプ「ニュースタイプ」と「専門記事タイプ」を解説

オウンドメディアと聞いて、多くの人が思い浮かべるのは次のような内容ではないでしょうか。

  • 頻繫に記事が公開される。
  • いろんな記事を入り口にして多くの訪問が獲得できる。
  • 更新性と多くの記事によりSEOも期待できる。

これは間違いではありませんが「オウンドメディアはこうしたもの」と思いこんでステレオタイプで見てしまうと誤った取り組みを行なってしまう可能性があります。

今回の記事では頻繫に更新される上記のようなステレオタイプのオウンドメディアを「ニュースタイプ」と名付け、もう一つ専門性の高い記事に注力しているものを「専門記事タイプ」として紹介していきます。

オウンドメディアのタイプ別事例

ニュースタイプ

ニュースタイプは多くの人がイメージする「頻繫に記事が公開される」オウンドメディアです。

事例を見ていきましょう。

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FASHION HEADLINE(ファッションヘッドライン)

まずは株式会社ファッションヘッドラインが運営する、「FASHION HEADLINE(ファッションヘッドライン)」です。

取扱う内容は日本発、世界発のファッションニュースという事で、かなり規模も大きなサイトになっています。

それもそのはずで、運営会社のファッションヘッドラインは大手百貨店「三越伊勢丹ホールディングス」と東証マザーズ上場のIT系メディア企業「株式会社イード」が共同出資して設立している企業です。

そのため単独企業によるオウンドメディアという位置づけでなく「中立的にファッションニュースを提供する」というコンセプトが実現できています。

オウンドメディアのメリットを企業による宣伝色の排除とするならば、こうした形で別会社(子会社)を作るというのは良いやり方です。

サイトの中身を見ていきましょう。

まず記事の更新頻度です。

過去から見ると、毎日10本程のニュースがアップされています。

つまり月に300本前後、相当な数が公開されていると言えるでしょう。

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Geekroid(ギークロイド)

次に紹介するのは、「Geekroid(ギークロイド)」というITエンジニア向けの情報サイトです。

先ほど紹介したFASHION HEADLINEは子会社を作って運営をするというビジネス的にもスケールの大きな取組みでした。

対してこのGeekroidは、株式会社マイナビが単独で運営しています。マイナビはさまざまな事業をおこなっていて、Geekroidは人材紹介部門が手掛けるオウンドメディアになっています。

こちらもニュースタイプのオウンドメディアですが、更新頻度は毎日という訳ではありません。

トップページに掲載されている情報を数えてみても続けて更新している時もあれば、一週間以上空いている場合もあります。

「ニュース」「イベント」「トレンド」といった更新しやすそうなカテゴリが並んでいますが、一業種に特化したニュースタイプのオウンドメディアで、日々しっかりした記事を提供するというのはなかなか難しいものでしょう。

ニュースタイプのオウンドメディアを立ち上げる場合は「更新頻度をどれぐらいにできるか」を現実に即して考えるのが大きなポイントになります。

サイトのデザインについても触れておきましょう。

ニュースタイプは、記事ごとのサムネイルとタイトルがトップページやカテゴリごとの一覧ページに並んだ、定番ともいえるカードレイアウトが多く見られます。

多くの記事を高い頻度でアップしていくニュースタイプのオウンドメディアでは、記事タイトルや新着記事も探しやすいので効果的なデザインと言えます。

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Geekroidも美しいカードレイアウトのデザインを採用しています。

スマートフォンでもレスポンシブでカードが並ぶ件数を変更すれば良いだけなので、ユーザーがデバイスごとに異なる印象を持つこともありません。

専門記事タイプ

次に「専門記事タイプ」をご紹介しましょう。

こちらはニュースタイプのオウンドメディアと違い、専門性の高い情報をしっかりとした記事コンテンツに仕上げて掲載しています。

例を挙げていきましょう。

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すぐ禁煙.jp

社会的にも非常に関心が高い禁煙、それを扱うオウンドメディアが「すぐ禁煙.jp」です。まるで公的なサイトのようですが、運営するのは医療用医薬品メーカーのファイザーです。

このサイト内のコンテンツは、「タバコの害について学ぶ」「禁煙について学ぶ」「禁煙外来について学ぶ」の三つの大カテゴリに分かれています。

メニューにもステップ1、2、3と割り振られていて、このサイト内でユーザーがタバコのデメリットを実感して禁煙を考える、禁煙の知識を学んだら禁煙外来について学ぶ、そして実際の医療機関を探すという、きれいなストーリー構成になっています。

ニュースタイプのオウンドメディアがまさに新聞、雑誌とすると、すぐ禁煙.jpは専門書といった感じです。

新聞と専門書をイメージしてみたら、同じオウンドメディアでもまったく性質は違うというのが理解できるでしょう。

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マンション経営.東京

専門記事タイプのオウンドメディアは医療系の他にも、いろいろあります。

「マンション経営」というキーワードで検索すると、上位に「マンション経営.東京」というサイトが表示されました。運営元は「株式会社和不動産」という会社です。

このサイトはマンション経営に関する記事が充実していて、メリットやリスク、ノウハウなどこれについて知りたいと思う内容のほとんどが網羅された、「マンション経営とは?」というカテゴリが一番の柱になっています。

これとは別に「東京でやる理由」という説得型のコラムもあり、意図や戦略なくただ情報を掲載しているだけのサイトとは、一線を画しています。

また記事が頻繫に追加されていくカテゴリも用意されていることから、専門記事タイプにニュースタイプの特徴も合わせた、ハイブリッド型のオウンドメディアとも言えます。

二つのタイプの集客比較

ニュースタイプと専門記事タイプのオウンドメディアとでは、集客も違ってきます。

最初に取り上げたFASHION HEADLINEを調べてみると、ファッション関連のさまざまな話題やニュースに関連するキーワード検索での集客が多いようです。

実に多彩なワードでの検索流入があるようですので、記事ごとに関心のあるユーザーがアクセスしてきていると予想できます。

一方すぐ禁煙.jpは、「禁煙」や「禁煙外来」といったビックワードでの流入が多いようです。実際に両キーワード共にGoogle検索の1位にこのサイトがヒットするので、それも納得です。

すぐ禁煙.jpの集客状況を見ると「オウンドメディアで自然検索からの流入をするためには、記事の更新頻度を高めるのが必須」という考えが正しくないのが分かります。

「しっかりとした記事コンテンツ」を「きちんと設計されたサイト」に掲載していればSEOにも良いと理解すべきでしょう。

集客についてもう一つ解説しましょう。ソーシャルメディアの活用です。

FASHION HEADLINEはSNSからの集客も多いようです。記事ごとに多くシェアされているのでしょう。

これを実現させるためには、ただ面白い記事をアップしておけば良いというのではなく、シェアしてもらいやすいような工夫も大切です。

FASHION HEADLINEは記事ごとのSNSボタンが大きく設置され、シェアしやすい形になっています。

SNSボタンをお飾りのように置いているだけのオウンドメディアを時々見かけますが、拡散を戦略に組み込む場合にはボタン設置にも気を配るようすると良いでしょう。

すぐ禁煙.jpの記事については、最後の方に小さくTwitterとFacebookのシェアボタンが置いてあるだけです。

ターゲット層や扱う内容の違いというのもありますが、専門記事タイプのコンテンツは時系列で流れていくSNSをそれほど重視しなくても良いのかもしれません。実際すぐ禁煙.jp は、SNS経由での流入はそれほど多くないようです。

まとめ

今回はよく知られるニュースタイプと比較しながら、専門記事タイプのオウンドメディアの紹介をしました。

この専門記事タイプのオウンドメディアづくりのポイントは、次の通りです。

  • 専門性の高い、質の高い記事を掲載する。
  • サイト構成として、入門から気づき、必要性を高めるといったストーリーを意識する。
  • とにかく多く集客できるキーワードを意識して自然検索の上位表示を目指す。

オウンドメディアを企画するうえで大切なことは「オウンドメディアだから記事を頻繫に更新しないといけない」「カード型レイアウトで更新性を見せないといけない」「SNSは必須」・・・etc、そういった思い込みをしないことです。

特に最近は頻繫な更新に疲れ果てたり、いくら記事をアップしても成果が出ないという事でオウンドメディアが閉鎖に追い込まれている例も目立ちます。

「専門記事タイプ」は、そのような状態の解決作にもなりえます。

更新頻度は高くなくても、自然検索のキーワードを意識した、質の高い記事をそろえておけば大丈夫です。こうした記事は自社が培ってきた専門分野のノウハウをもとに書けるので、これまでの企業の真摯な取り組みがそのまま魅力的な記事になると言えます。

KPIとして訪問数やPageViewといった直接成果につながらないものでなく、コンバージョンを意識した設定にするのもポイントです。KPIを明確にすれば、サイト設計もそれをもとにしたものになっていくはずです。

こうした点で、専門記事タイプのオウンドメディアというのは企業が取組みやすいと言えます。特にBtoB企業が目指すべき世界はこの専門記事タイプだと言えるでしょう。オウンドメディアの立上げを考えている担当者は、専門記事タイプを選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?

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