フリーミアムについて理解しよう!今更知らないと恥ずかしい基礎知識

 2016.07.16  LeadPlus

基本機能を無料で提供し一部の有料サービスユーザーからマネタイズ(※1)するビジネスモデルである“フリーミアム”。2010年頃に注目され出してから6年が経過し、既に一般化された感がありますね。現在新規事業を立ち上げている企業でフリーミアムを検討している企業も多いのではないでしょうか?

フリーミアムに関しては国内外において様々な成功事例があり、魅力的なビジネスモデルでもあるため少なくとも一度は検討する企業がほとんどかと思います。 

今回はそんなフリーミアムに関してまだまだ詳しくないという方に向け、基礎知識からフリーミアムに向いている事業の特徴などを紹介していきます。

フリーミアムについて改めて理解を深めたいという方も是非参考にしてください。

参考記事:複数のビジネスモデルから学ぶ、フリーミアム運用成功のコツ

※1:マネタイズとは、事業から収益を得る仕組みを作ること。収益化。 

フリーミアムとは

冒頭でも述べたように、フリーミアムとは「基本的な機能を無料で提供し、一部の有料サービス利用ユーザーから収益を得ることでマネタイズするビジネスモデル」です。

「フリー:Free(無料)」と「プレミアム:Premium(割増金)」の2つの言葉を掛け合わせた造語であり、2006年にベンチャー企業投資家であるフレッド・ウィルソンがジャリド・ルーキンの発案のもと提唱したものとなります。

3年後の2009年にクリス・アンダーソン著「Free: The Future of a Radical Price(フリー<無料>からお金を生みだす新戦略)」で一躍世間に広まりました。翌年には国内においても注目を集め、現在のフリーミアムブームのルーツとなっています。ちなみに著者であるクリス・アンダーソンはロングテール(※2)の提唱者としても有名です。 

※2:ロングテールとは、販売機会の少ない商品でも商品数やバリエーションを多数揃えることで売上げ全体を大きくするという概念。SEOにおいては比較的ニッチなコンテンツでも、多数配信することでWebサイト全体の評価を向上させるという手法。

6つの収益モデル

一口にフリーミアムと言っても様々な収益モデルが存在します。基本機能を無料で提供するというベース部分は変わらずとも、その後の課金方式などはサービスによって異なるのです。

機能追加型

課金することで新しい機能を追加出来るタイプのフリーミアムとなります。最もポピュラーな収益モデルであり、代表的なサービスはEvernoteです。

限定機能型

機能追加型と類似していますが、「課金することでこんな機能が使用できますよ!」というのが限定機能型です。こちらもポピュラーな収益モデルであり、代表的なのはクックパッドです。

容量追加型

クラウドサービスに多く見受けられる収益モデルであり、課金することで容量追加できるサービスとなります。代表的なのはDropboxです。

会員限定型

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こちらはユーザー向けコンテンツを配信しているWebサイトなどに多い収益モデルであり、課金することでコンテンツの閲覧制限が解除されるサービスです。New York Times Onlineなどがこれに該当します。 

会員特典型

会員特典型とは、有料会員になることで割引クーポンなどの特典を得られる収益モデルです。ぐるナビなどがこれに該当します。 

都度課金型

有料会員への登録ではなく、必要に応じて都度課金させる収益モデルです。ソーシャルゲームなどに多く「○○円で武器購入」といったものがこれに該当します。 

フリーミアムではこれら6つの収益モデルのうちどれか一つ、あるいは複数を組み合わせた形でサービスを提供します。 

フリーミアム5つの優位性

次に、フリーミアムの優位性とは一体何かを理解していきましょう。 

認知、拡大しやすい

基本機能は無料で提供されるので製品を利用する敷居は低くなります。このためユーザーの母数を多く獲得でき、製品の認知・拡大のための大きな足掛かりとなるでしょう。

多くのユーザーに体感してもらえる

新規事業を展開する上では、まず多くのユーザーに自社製品を体感してもらう必要があります。ユーザーの母数が多いため、多数ののユーザーに製品への理解を深めてもらうことが可能です。

口コミ効果が付きやすい

「無料で利用できる」というのは、ユーザーからすれば製品を紹介しやすい要因の一つです。なので製品に対し利便性を感じてもらうことができれば口コミが広がりさらなる認知・拡大に繋がります。

ファンがファンを呼ぶ

口コミだけでなく、友人などに薦める場合においても「無料」というのが活きてきます。オンラインストレージをフリーミアムで提供するDropboxでは、友人紹介で使用できる容量がアップするというビジネスモデルで成功しました。 

多くのフィードバックを獲得できる

新規事業展開後に重要なことは、ユーザーのフィードバックをもとに改善と効果検証を繰り返しより良い製品を提供していくことです。しかしフィードバックを得るためにはまずそれなりのユーザー母数が必要となります。そこでフリーミアムを採用することで、新規事業でも多くのユーザーからフィードバックを得ることができます。

しかも、製品を有料で使用しているユーザーよりも無料で使用しているユーザーからの方がフィードバックが多いのが事実なんです。

こうした優位性から、現在フリーミアムで製品を提供している企業が多く存在します。特に、限界費用の低いWebサービスやスマートフォンアプリなどでの採用されることが多いのが特徴です。 

しかしフリーミアムは必ずしも打ち出の小槌的なビジネスモデルではなく、フリーミアムで提供することでのデメリットも存在します。 

フリーミアムのデメリット

メリットばかりが先行しがちなフリーミアムですが、デメリットもあることをしっかりと理解しておきましょう。 

黒字化まで時間がかかる

無料で基本機能を提供し徐々に有料会員を獲得していくという性質上、事業展開初期から黒字化することは難しいのがフリーミアムです。 

損益分岐点を予測し長期目線での運用が必要となります。

運用が難しい

実は運用が難しいということはあまり知られていないデメリットであり、ちょっとした施策の違いから明暗が分かれます。例えばNew York Times Onlineでは当初「月間20コンテンツ以上の閲覧は有料会員限定」とされていましたが、思いのほか会員獲得に伸び悩んでいました。そこで無料ユーザーの月間閲覧制限数を20コンテンツから10コンテンツに下げたところ、獲得数が好調になり現在では100万人以上の有料会員が存在します。 

月間8ドルの会員料金を考えれば単純に800万ドル(約8.8億円)以上の収益を得ていることになり、フリーミアムの破壊力が伺えますね。

事業により向き不向きがある

後述しますが、フリーミアムを展開するにあたり事業の向き不向きというものがあります。無料会員へ製品・サービスを提供するコストがほとんどであるため、人件費などが大きくかかる事業には不向きと言えますね。また、製品を提供すること自体にコストがかかる事業も不向きです。 

このようにメリットの側面には必ずデメリットあることを理解し、自社の事業がフリーミアムに適したものかどうかをしっかりと見極めてから事業展開しましょう。

フリーミアムに向いている事業

フリーミアムに向いている事業とは、一般的にデジタルデータをもとにした事業展開を行うビジネスです。各収益モデルの代表例として挙げたサービスは全て、Webコンテンツやインターネット経由で提供されているサービスであることからもこの特徴が伺えます。他にはスマートフォンアプリなんかもフリーミアムを採用しているものが多いでしょう。

このようにフリーミアムは「インターネット経由で提供されるサービスと相性が良い」というよりかは、その他の事業ではフリーミアムで事業展開することが難しいという点の方が強いのではないかと思います。例えば損害保険でフリーミアムを提供すれば明らかに事業は破たんしますし、その他のビジネスにおいても同様にマネタイズすることは難しいでしょう。 

そしてさらに言えば、インターネット経由で提供されるビジネスの中でもフリーミアムに向いている事業というものがあります。それは「ユーザー母数を増やすことが将来的な収益に繋がるインターネット事業」です。

New York Times OnlineやDropboxなど必要なのはまずユーザー母数です。そこからどのようにして有料会員へと誘導するかという動線引きは、試行錯誤を繰り返えすことでベストプラクティスを導き出します。 

まとめ

いかがでしょうか?今回はフリーミアムの基礎知識などを解説しました。フリーミアムについて詳しく知らなかったという方や、改めて理解したいとい方のためになっていれば幸いです。 

Webコンテンツやインターネット経由で提供される事業においては、フリーミアムは飽和状態のサービスとも言えます。成功すれば多くの収益を得ることができますが、それだけに他者と差別化を図るもの難しいビジネスモデルと言えますね。

また、事例によってはフリーミアムで失敗したが通常の有料会員制への転向したことで成功を収めた事例もあるくらいなので、前述した「フリーミアムが向いている事業」が必ずしも正解とは限らないのです。

ともあれまずはフリーミアムで事業展開をし、効果検証を経てその後の舵を切るというのも一つの手でしょう。 

フリーミアムは一見多大な収益をもたらすビジネスモデルのように感じますが、“もろ刃の剣”的な側面も持ち合わせていることも忘れないでください。これを理解した上でフリーミアムの事業展開を慎重に行い、効果検証を繰り返しながら都度意思決定を下していくことが大切です。 

次回は、フリーミアムの成功事例や失敗事例をいくつか紹介し、運用のコツを学んでいきたいと思います。

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