質の悪いABテストにしないために、気にしておきたい7つのポイント
この記事では質の悪いABテストにしないために、押さえておきたいポイントを7つ紹介していきます。
インバウンドマーケティングを実施するプロセスにおいて、データを分析することは非常に重要です。設計、実装した仕組みやコンテンツが機能しているか、変化する顧客ニーズや競合環境などに追随できているかなど、適切な指標での分析は大きな意味を持ちます。
データ分析は、単純に数字の上下を見るだけではなく、数字を解釈してその背景や今後の予兆をとらえ、必要な行動に結びつけるためのものです。運用を続けるほどノウハウは蓄積するので試行錯誤を繰り返すこともありますが、特に初期の段階では外部の専門家を含めて分析を行うのも結果を求められる環境においては近道でしょう。
インバウンドマーケティングの効果を測定する一般的な指標はツールやマーケティングオートメーションの仕組みの中で提供されます。典型的なものをいくつかご紹介します。
Web集客:SEO順位、新規ユーザー数 など
オウンドメディア:セッション数、ページ閲覧数(PV)、ユーザー数(UU) など
マーケティングオートメーション:クリック率、コンバージョン率、リード数、MQL数 など
いずれも効果を測るうえで重要な数字ですが、いくつであればいいという絶対数というものは原則的には存在せず、それぞれのビジネスゴール、ターゲット、商材の性質や販路、競合環境などによって左右されます。数字で一喜一憂するのではなく、傾向などを読み解き、改善するための材料として位置づけることが大切です。
効果測定ともつながりますが、各指標が当初に設定したKPI/KGIに対してどのような影響を与えているかという観点で確認する必要があります。たとえば、セッション数はコンバージョンしない、コンバージョンしてもMQLができない、MQLを営業に渡しても案件化されないなどは、個々の指標を追うだけでは見えてこない重要な課題です。
マーケティング部門に期待される役割と、最終的な企業のビジネスゴールへの寄与という観点で、インバウンドマーケティングの効果を測定することも継続するための企業内の理解やリソースの確保という面で重要です。
インバウンドマーケティングはWebサイトへの誘導を起点とした施策です。上記のような結果としてのアクセス数だけではなく、どのような経路で見込み客が集客されているかという解析も必要です。自然検索、直接トラフィック、Eメール、リファラル、ソーシャルメディア、広告など、想定していた施策と実際の流入経路を確認することにより、より効果的なWeb集客につなげることが可能です。カスタマージャーニーは先に進むほど数が減るファネルモデルです。つねに入り口を意識することで、より効果的なナーチャリングとリード生成に貢献します。
マーケティング部門においては各施策に予算を投じているため、当然のことながら経営に対して報告する義務を生じます。また、マーケティング活動もインバウンドマーケティングだけでなく、イベントやセミナー、広告などの各種アウトバウンドマーケティングと合わせて行うのが通常です。そのため、マーケティング施策全体のバランスや、施策ごとの効果を測定するためのレポーティングは必須になります。各種ツールでは個々の指標等の数字のレポートを出すことは可能です。必要に応じてカスタマイズし、マーケティング部門の価値を高めるレポーティングをしてゆくことも重要になります。