コーホート分析

コーホート分析とは、時系列データを分析する際に、観察対象者を生まれた時期でグループ分けし、そのライフスタイルや行動、意識などからくる消費動向を分析・比較する手法。同時期に生まれた人は同じ社会環境の中で育ち、同様の体験をしながら成長することが多いため、価値観や行動に共通点が出やすいとされる。

コーホート (cohort)とは、同じ年または、同じ期間に出生した人口集団を意味する。たとえば、団塊世代や戦中・戦後世代、ゆとり世代などと表現される際の世代という言葉がこれにあたる。ただ世代(generation)という言葉は社会学上広い意味を持つため、人口学の分野に限った概念としてコーホートが使われる。

コーホート分析では、以下の3つの異なる視点からデータの変化を読み取っていく。
「時代効果」年齢や世代を問わず、高度成長期やバブル期など、各時代における社会現象から生じる変化。
「加齢効果」世代や時代に関わらず、人格の形成期など、人間が成長する過程や加齢に伴って生じる変化。
「コーホート効果」年齢や時代による変化以外の、出生年代の違いから生じる特徴の部分。

コーホート分析によって、変化の要因が明らかになれば、時代のトレンドを知ることができる。販売予定の商品がどの年代に受け入れられるのか、この年代にはどのようなニーズがあるのかなど、今後の需要予測に応用することも可能。