セッション(session)とは

セッション(session)とは、ユーザーがあるWebサイトに流入し離脱するまでの一連の行動を表します。セッション数はアクセス解析において使われる指標になり、サイト改善に役立てられます。

セッション数はユーザーがWebサイトに訪問した回数をいいますが、数え方に規則があります。Webサイトを開き、サイト内を閲覧し、他のサイトに移動する、もしくはブラウザを閉じるまでを1セッションと数えます。このとき、サイト内で閲覧したのが1ページでも複数ページでもセッション数には関係ありません。

ただし、1つのページを開いたままで、計測の対象として設定されたリンクなどをクリックするというアクションが何も行われずに一定の時間(30分以上)が経過した場合、セッションが一度終了します。これは同じサイトを、一度離れた後に再び訪れた場合も、別セッションとして新たにカウントされます。

そのほか、ページの閲覧中に夜中の0時を回り日付が変わったときにもセッションは切り替わります。また、参照元が変わった場合にセッションが切り替わります。つまり、最初に入ってきたときの参照元から一度外部サイトにアクセスした後、元とは別の経路から再び戻ってきた場合にもセッションが切り替わります。集客力を見極める上で流入経路の分析は重要な要素となるからです。

セッション数とは別にアクセス解析で使われる指標にユーザー数というものがあります。ユーザーとは特定期間内にサイトに訪問した独自のブラウザ、つまり固有の人を指します。例えば、同一人物が朝と晩に同じサイトを訪れた場合は、セッション数は2になりますが、ユーザー数は1としてカウントされます。ただし、同じ人でも、パソコンとスマートフォンを利用し、別のブラウザから同じサイトを閲覧した場合は、2ユーザーとカウントされることになります。

またアクセス解析の指標として、セッション数と同様によく使われるのが、PV(ページビュー)です。PVとはWebサイト内でページが開かれた回数を表します。PV数はWebサイトがどのくらい閲覧されているかを測る指標であり、サイト内でどのページやどのコーナーが人気なのかなどを知ることができます。

それぞれどのようにカウントしていくのか例をあげてみていきましょう。
【例1】
10:00 ユーザーがあるWebサイトのトップページを開く
10:10 トップページから同じサイトのページAへジャンプする
10:30 ページAからページBへジャンプする
10:35 ページBから、またページAに戻り、別のWebサイトへ移動した
1セッション、1ユーザー、4PVとなります。トップ→A→B→AとページAが2度カウントされます。

【例2】
13:30 ユーザーがあるWebサイトのページAを開く
13:50 ページAから同じサイトのページBへジャンプする
15:00 1時間、席を外していたが、戻ってきてページBからページCを閲覧後、ブラウザを閉じた
2セッション、1ユーザー、3PVとなります。途中で30分以上Webサイト内での動きがなかったため、セッション数が2回とカウントされます。

このように様々なアクセス解析の指標を用い、Webサイトがどのように閲覧されているかを研究すると、どのような対策でサイトが改善されていくか見えてくるでしょう。