DAU(Daily Active User)とは

DAU(Daily Active Users)とは、SNSなどのソーシャルメディアや、ソーシャルアプリ、Webサイトにおける、1日あたりのサービス利用者(アクティブユーザー)数のことを表します。利用する際に、ユーザー登録やログインをする必要があるサービスで用いられる指標です。アクティブユーザーとは、登録しただけでなく一定の調査期間内でWebサイトやアプリを頻繁、または日常的に利用したユーザーのことを指します。SNSをはじめ、同じユーザーが1日に何度も利用するサービスで、サービスの利用規模や利用状況を表す重要な指標の1つとなっています。

DAUを用いて、サービスに登録している総数に対して、1日にサービスを実際に利用したユーザー数の割合を表したものを「DAU率」と呼ぶこともあります。たとえば登録者数100万人のソーシャルメディアで、ある1日にサービスを利用した人が10万人だった場合、DAU率=10万人/100万人=10% となります。DAUに関連した用語として、WAU(Weekly Active Users)、MAU(Monthly Active Users)があります。WAUは、ある1週間あたりのサービス利用者数、MAUは、ある1カ月あたりのサービス利用者数のことをいいます。それぞれのサービス利用者数を、全登録者数に対する割合として表したときは、WAU率、MAU率と呼びます。

DAUはアクティブユーザー数を的確に把握します。DAUとしてカウントされなかった非定着ユーザーに対し、利用頻度を上げるための対策を行って、定着ユーザーへと移行させるのに役立ちます。ただしDAUには、気まぐれなユーザーによるサービスの利用で、数値に影響が出ることがあります。これを「ノイズ」といい、ノイズには「ホワイトノイズ」や「スパイクノイズ」といったものがあります。ホワイトノイズとは、登録しているユーザーの気まぐれな起動などによってDAUに影響が出ることです。コンテンツの性質によって、ある程度ノイズの幅が決まってくるため、それを考慮することが必要になります。
一方スパイクノイズとは、サービスを提供する側が、新たに広告を打ち出すなどしたとき、一時的に利用者が増え、DAUに影響が出ることです。これらのノイズを解消するには、ユーザーが日常的にサービスを利用する定着ユーザーかどうかを判断し、区別することが必要になります。さらに同じアカウントでも、端末を変えてログインするユーザーもいるため、重複してカウントしないようにする必要があります。

無料で登録・ダウンロードできるサービスなどで、ユーザーがサービス利用をやめてしまう原因としては、利用するにつれて飽きてしまう、登録しただけで放置する、日常的に利用するに至らなかったということが挙げられます。そういった点から、DAUは、単なる累積登録会員数や累積ダウンロード数などに比べて、現在・過去のある一定期間におけるサービス利用の実態をよりよく表しているといえます。