メールマーケティングとは

メールマーケティングとは、メールを使って商品・サービスを宣伝し、コンバージョンに結び付ける手法です。かつてはハガキやチラシによる紙媒体の宣伝が主流でしたが、インターネットの浸透によってメールマーケティングに移行する企業が増えてきています。

メールマーケティングとメルマガは混同されがちですが、メルマガはメールマーケティングの一種と言えます。メルマガは同一内容のメールを一斉配信するものです。簡単ではありますが、配信のタイミングや内容を相手によって変えることがないため、高いコンバージョン率は期待しにくいでしょう。
一方メールマーケティングは、相手に合わせた内容のメールを、効果的と思われる時間に送る手法を指すのが一般的です。ユーザーを年齢層、性別、地域、消費傾向などによってカテゴライズし、それぞれに合ったメール内容にする必要があります。
メールマーケティングのメリットは数多くあります。まずは、開封数やクリック数を確認でき、反響が分かりやすい点です。具体的な反響を分析することで、さらに効果的な内容に改善していくことができます。また低コストで行えるため、始めるハードルも低いと言えます。必要な配信システムやマーケティングツールの中には、1万円以下のものもあります。広告代理店などに依頼するケースもあるものの、基本的には自社で行えるので人件費もかかりません。宣伝費に予算を大幅に割けない中小企業でも、発信力を高めることが可能です。さらに、受信者はすでにメールアドレスを教えてくれていて、不特定多数の消費者よりも興味を持っている存在です。いわゆる「見込み顧客」に対し、当人の志向に合った情報を届けられるのはメールマーケティングの強みです。

メールマーケティングではいくつかの注意点もあります。大量のメールをただ漫然と送っても効果は望めません。メールマーケティングの効果を最大限に引き出すには、需要のある相手に的確な内容を送信する必要があります。一度メールを送ったら、必ず結果まで分析し反省点を次回の内容に反映させなければなりません。また、タイトルで受信者を引きつけ、内容もシンプルで明確な文章にするのが基本です。そして受信者に適切なベネフィットを提示し、消費活動に誘導します。そのため、メールマーケティングにはコピーライティングや文章力など、さまざまなスキルが求められます。
計画性も大切で、利益が出るまでの道筋を描く必要があります。いきなり商品・サービスの宣伝をされても抵抗を覚える受信者は少なくありません。初めに直接関係のない情報を送信し、受信者になじんでもらってから本題を切り出すのもひとつのテクニックです。資料請求やセミナーのお知らせなどから入る方法もあります。受信者や商品・サービスに合った適切なアプローチを考える必要があるのです。

目的を明確にした上で、どんなメールが最も受信者の心を動かすのかを考え、分析を怠らないのがメールマーケティングの要です。