ペルソナとは

ペルソナとはマーケティング手法の一つであり、サービスや商品を提供する顧客の、具体的な人物像を表したものです。SEO対策でも重要なものとみなされています。
ペルソナは、もともと心理学で「仮面をかぶった人格」という意味で使われていた用語ですが、この概念をマーケティングに取り入れたのは、マイクロソフト社です。2007年に、当時ユーザー・リサーチ・マネージャーだったジョン・S・ブルーイット氏が、理論を書籍で発表しました。

ペルソナは、サービスを受ける側の架空の人物を想定し、その人物が実在するかのように設定していきます。氏名・性別・年齢・家族構成・住所・休日の過ごし方・本人や家族の趣味・価値観・職場での仕事内容など、設定は詳細に及びます。ペルソナと比較されるものとして、ターゲットが挙げられます。ペルソナが、実在するかのようにリアルな人物像を設定するのに対して、ターゲットは人物像の幅を広く設定するものです。ターゲットの人物設定は、例えば年齢が20代から30代、職業は会社員、性別は男性というように、大まかな括りになっています。
ペルソナを設定する目的は、マーケティングの対象者を具体的に設定することにより、顧客のニーズをより詳細に理解することです。このことで、製品やサイトの方針や具体的なイメージを関係者内で統一することができます。

ペルソナを設定することで生まれるメリットは以下のようなものです。
まず、担当者間で認識のずれが生じにくくなり、効率良く業務を進められるようになります。方向性も定まりやすくなるため、作業時間やコストなどの削減につながります。次に、より完成度の高いサービスの提供につなげられることです。ペルソナに設定した人物を満足させるため、製品やコンテンツを制作するために細部まで配慮することになります。そうすることで、背後にいる大勢のユーザーのニーズも満たされるのです。
大手企業の中には、ペルソナマーケティングを効率良く活用したことにより、短期間で売り上げを大幅に伸ばした企業が多く見受けられます。

ペルソナの設定にあたっては、ユーザーの調査をしっかり行う必要があります。適当に想像して設定するのでは、実際に則したニーズが把握できなくなってしまいます。ユーザーの動向や環境に合わせて、ペルソナも定期的に見直すことも必要です。
SEO対策においては、設定したペルソナをもとに行動を予測し、検索キーワードを想定します。ペルソナの知識や行動パターンなどをイメージすると、ユーザー像が具体的に見えてきて、キーワードの設定につながっていくでしょう。