読了率 とは

読了率とは、サイト閲覧者のうち、どのくらいの割合の人が掲載された記事を最後まで読み終えたかを百分率で示したものです。閲覧者とのエンゲージメントを重視するコンテンツマーケティングでも活用され、単にサイトに訪問されるだけでなく、記事が閲覧者にどの程度読み込まれ、次のアクションを引き出すなどの影響を与えられたかを測る指標として、注目を集めています。
似た用語にスクロール率がありますが、読了率が単純に読み終えたかどうかに着目するのに対し、スクロール率では、ページ全体の縦の長さを100%としたときに、閲覧者が何%まで記事を読み進めたかについて測定します。50%まで読んでくれた人が何割、75%まで読んでくれた人が何割など、細かく内訳することで、掲載された記事が閲覧者の目的に適っていたかどうかを知ることが可能です。多くの場合、このスクロール率と読了率を合わせてサイト内を測定することで、コンテンツのクオリティ改善や充実を図り、閲覧者の満足度向上に努めています。

読了率を測定するツールは数多くありますが、代表的なものとしては、Scroll Depthがあります。使い方は、まず、JavaScriptファイルをダウンロードし、サーバーにファイルをアップロードします。
その後、計測したいウェブページのヘッダーにタグを貼り付けてアップロードすれば、Googleアナリティクスで読了率を計測できるようになります。また、Scroll Depthを導入すれば、Baseline、25%、50%、75%、100%でスクロール率の計測をすることもできます。ただし、より細かく設定する場合には、タグの書き換えが必要です。

読了率を向上させるためには、記事自体の質を上げることはもちろん、ページのビジュアルにも気を配ることが重要です。文字よりも情報が入りやすい図や表・イラストなど視覚効果のあるものを多数挿入して直観的に記事の内容をつかめるようにしたり、ヘッダーのフォントにこだわったりすることで、ウェブページの構成が分かりやすくなります。 また、レイアウトにも工夫を凝らす必要があり、その際には閲覧者のページを読む目線の動きをつかむことが大切になります。Yahoo! Japanに代表されるZ型、Amazonなどのショッピングサイトで多用されるF型など、提供するコンテンツの種類を考慮して使い分けると効果的です。
閲覧者の興味をひかない記事は、ユーザーの離脱や、サイト内のページ回遊率の低下を引き起こす恐れがあります。読了率を上げる工夫をすることで、自社が望む閲覧者のアクション獲得につながります。