オウンドメディアの作り方とは?運用方法についても解説

 2019.12.23  LeadPlus

最近では、企業がWeb上でオウンドメディアを運営するケースが増えてきました。どうして企業はこのようなメディアを作る必要があるのでしょうか。本稿ではオウンドメディアの作り方や最終的な目的、ゴール、情報発信について解説していきます。

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オウンドメディアとは

自社で保有し運営しているメディアを総じてオウンドメディアと呼びます。概要や沿革、取り扱うサービスなどを紹介したオフィシャルホームページ、パンフレットなどが該当します。ただ、Webマーケティングにおいては、自社の情報を発信するブログやWebサイトを指す言葉として使われることが少なくありません。

オウンドメディアにおいては自社のスタッフによる運営となるケースが多く、それゆえにコントロールしやすいのが特徴です。SNSや無料ブログなど、外部のプラットフォームを利用するケースだと、場合によっては発信できない情報があったり、ページレイアウトにも制限があったりします。しかし、自社で制作、運営しているメディアなら自由なレイアウトの下に、あらゆる情報を発信できます。

最近では、企業がWeb上でオウンドメディアを運営するケースが増えてきました。そもそもどうして企業はこのようなメディアを作る必要があるのでしょうか。特に、すでに企業のオフィシャルホームページを保有しているケースだと、このような疑問を感じる方は少なくないでしょう。

実は、こうしたサイトを作るのには明確な目的が存在します。最終的な目的、ゴールを理解できれば、運営を始めてからもどのような情報を発信すればいいのかイメージしやすくなるでしょう。

オウンドメディアを作る目的

サービスを紹介する公式ホームページはすでにあっても企業がこうしたオウンドメディアを制作・運営するのは、大きく2つの目的があります。

まず一つ目は、商品やサービスの認知度を高める、ということが挙げられます。
商品やサービスに関連するコンテンツを充実させ、多くの人の目に届けることで認知度を高められます。潜在的な顧客へのアプローチも可能となり、そこから初回のタッチポイントにもつながりやすくなります。

もう一つの目的は、自社や取り扱う商品・サービスのファンになってもらうことです。どのようにその商品・サービスが誕生したのか、といった裏話や、そのサービス・商品に関するユニークなコンテンツを発信することでファンを獲得し、潜在的な顧客を見込み客に変えていく、ということです。そこから本当の顧客となることも考えられ、さらにはリピーターへと育てることも可能になるでしょう。

オウンドメディアを含むトリプルメディアについて

トリプルメディアとは、ペイドメディア、アーンドメディア、そしてオウンドメディアの3つのことをいいます。これらはWebマーケティングにおける消費者へのタッチポイントの手段であり、それぞれが足りない部分を補うような形で存在します。企業におけるWebマーケティングでは、この3つのメディアをうまく運用できるかどうかが大きな鍵となります。

オウンドメディアと「ペイドメディア」の違い

ペイドメディアは、コストをかけて出稿する広告のことをいいます。たとえばテレビやラジオのCM、新聞や雑誌広告などが挙げられます。また、ネットのリスティング広告も代表的といえるでしょう。

お金をかけて広告を出すことになるため、どの媒体にどんな広告をどのぐらいの期間出稿するかを自由に選択することができます。ただ、その分費用がかかるため、費用対効果を見極めながらの計画的な運用が求められます。期間を決めてさまざまなメディアにたくさんの露出を行えば、多くの人に情報を届けられるため、短期間における集客がしやすいというメリットがあります。

一方、オウンドメディアはどちらかというと長期的な戦略で運営するメディアです。そのため、ペイドメディアのように短期間で集客や売上アップを望むことは難しいといえるでしょう。

また、この2つのメディアは、どちらもユーザーとのダイレクトなコミュニケーションがとりにくいというデメリットもあります。いわば、一方通行な情報発信といえるでしょう。

オウンドメディアと「アーンドメディア」の違い

アーンドメディアとは、消費者やユーザーが情報の発信源になっているようなメディアのことをいいます。たとえば、口コミサイトやSNS、一般的なブログなどが代表的でしょう。口コミサイトでよい評価や積極的なコメントをもらったり、ブログなどで自社の商品やサービスが詳しく紹介されたりすることによって企業の信頼性が高まるということが考えられます。そこからファンを獲得できれば、集客や売上に結び付けられる可能性が高くなります。場合によってはいいね!やリツイートで爆発的な拡散が起こることも考えられるでしょう。

アーンドメディアにおいてはユーザーとのダイレクトなコミュニケーションをとりやすいのが大きな特徴です。コメントやメッセージでやり取りができるため、自社を身近に感じてもらうことができ、ファンにもなってもらいやすいのがメリットです。ただし、自社の商品やサービスがネガティブにとらえられてしまうというリスクもあります。そういったマイナスイメージが露出される可能性を自社でコントロールできないのがデメリットといえるでしょう。またペイドメディアのように効果測定が難しいという側面もあります。しかし消費者目線からの発言は自社からの発信より信ぴょう性があり、透明性が高いというメリットもあります。

一方、オウンドメディアは自社での運営となるため、ネガティブなコメントについてもコントールすることができます。また自社運営によるコスト削減もメリットです。しかし一方でSNSのような即効性がなく、拡散に少々時間を要するというデメリットもあります。

オウンドメディアを作る前に事例を確認

現在では、数多くの企業がオウンドメディアを立ち上げて運営しています。これからオウンドメディアを立ち上げようとしている場合には、制作する前にしっかりとイメージをつかみ、どんな方向性のメディアにするか、またペルソナやゴールもしっかりと設定することが大切です。以下の3種類の目的別事例を参考に、自社のオウンドメディアのゴール設定を考えてみましょう。

問い合わせ目的のメディア

ターゲットに向けた役立つノウハウを発信し、そこから問い合わせをしてもらうことを目的としています。ここでは、直接的な商品、サービスの販売などはしていません。あくまで、ターゲットに向けた有益な情報発信に徹しているのが特徴。会員登録や資料のダウンロードを促すフォームなども設置し、リード情報をゲットする仕組みも取り入れています。

ここで得た情報をもとに、定期的なコンタクトを図ります。具体的には、メルマガを配信し定期的に情報を届けていきます。もちろん、読者にとって役立つ情報やお得な情報を届けるのが基本です。これを続けることで、ターゲットがいざ比較段階に入ったときに問い合わせをしてもらいやすくなります。

問い合わせをしてもらったら、そこから先はセールスの段階です。営業をかけてクロージングし、契約をとるという王道の流れとなるでしょう。なお、サイト内で発信するノウハウはSEO対策にもなるため、キーワードを意識することが大切です。

購買を促進させるためのメディア

このタイプは2つのパターンがあります。よく目にするのは、そのジャンルに精通したプロがユーザーの悩みに答え、そこから集客や予約につなげるという構成。このタイプは美容や医療系のメディアでよく使われます。

もう一つは、美しい画像とテキストを駆使したタイプのサイトです。自社で扱う商品、またはサービスを利用することでライフスタイルが豊かになる、というイメージを上手に伝えていきます。ブランドイメージに合った画像を多用する傾向が多く、ユーザーにイメージしてもらいやすいのが強みといえるでしょう。

ライフサイクルステージと コンテンツマッピングテンプレート
バイヤーペルソナテンプレート

前者のケースだと、プロに悩みを解決してもらったことで信頼感や安心感が生まれ、予約や来店に結び付きやすくなります。ノウハウ系のコンテンツを充実させることが多く、それゆえにSEO効果が高くなりやすいのもメリットといえます。

後者は写真を多用することから、インスタグラムと組み合わせて運用するケースが少なくありません。また、テキストでいかに商品やサービスが魅力的かを伝える工夫も必要です。

採用やブランディング対策のメディア

集客やセールスが目的ではなく、自社や商品・サービスのブランディングのために運用されるケースもあります。ブランディングを強化することで認知度アップにもつながり、よい印象を与えて採用強化にもつながりやすくなります。

この種のメディアでは、人々が知りたがっている情報、役に立つコンテンツを主に発信します。もちろん、自社のサービスや商品に関連する内容であることはいうまでもありません。コンテンツ内では売り込みは行わず、あくまで人が知りたい、役に立つ情報を発信するというスタンスを貫きます。

また、採用強化のためのオウンドメディアだと、オフィスや社員の様子を写真つきで発信するケースが代表的です。ありのままの姿、雰囲気を届けることで、「ここで働いてみたい」と思わせることが目的です。社員のインタビュー記事や口コミを掲載する、コミュニケーションの様子をアップするなど企業によって手法はいろいろです。

オウンドメディアの作り方

まずは、ターゲットやゴール設定を決めるところからスタートします。そこがブレてしまうと発信するコンテンツも曖昧になり、何を伝えたいのか分からなくなります。また、集客するメディアの種類を考える必要があるほか、コンセプトも明確にする必要があります。そうした下準備をしっかりと行った上で、コンテンツ制作を進めていきましょう。

ゴールとペルソナを設定する

もっとも大切なことは、最終的なゴールを決めることです。直接商品を買ってもらいたいのか、見積もりや問い合わせをしてほしいのか、資料をダウンロードしてほしいのか、そこを明確にしましょう。それによってメディアの作り方も変わります。

ペルソナも決めましょう。誰に向けたメディアなのかをはっきりさせるということです。情報を伝えたい相手が誰なのかを決めないと、コンテンツに一貫性がなくなり、中途半端な印象を与えてしまいます。

たとえば、家を売りたいハウスメーカーの場合でも、20~30代の独身をターゲットにするのか、それとも40代のファミリー層をターゲットにするかで発信する情報は違ってきます。問い合わせをしてもらいたい場合、どのような属性のユーザーに問い合わせをしてもらいたいかを明確に想定しておきます。

アクセス数を稼げているオウンドメディアなら、こうした基本はきちんと押さえているはずです。これから立ち上げを検討するのなら、上位に表示されるサイトをチェックしてみましょう。目的は何なのか、誰をターゲットにしているのかを確認してみてください。その経験が今後のメディア制作にきっと役立ちます。

集客する媒体を考える

オウンドメディアの代表的な媒体は、自社パンフレット、自社発行の定期不定期の紙媒体、Facebookの企業ページ、twitterの自社アカウント、自社のブランドブログ、自社のWebサイトなどがあります。最近の傾向として、自社のブランドブログやWebサイトにてオウンドメディアを展開する企業が増えています。

すでに自社のブログサイトや自社のWebサイトが存在しているなら、そこから始めるのがもっとも効率的です。新しくブログを展開する場合は手軽に利用できる無料のブログサービスもありますが、これはあまりおすすめできません。無料ブログサービスはデザインのテンプレートも少なく、カスタマイズがしにくいデメリットがあります。問い合わせを増やすための仕組みも作りにくく、分析機能も十分でないケースがほとんどです。

また、無料サービスだと突然閉鎖してしまうリスクや自社に関係のない広告が自動的に表示されてしまうというデメリットもあります。ブランディングの面から見てもマイナス要素となるでしょう。

近年よく利用されているのがワードプレスです。無料で利用できるCMSですが、無料とは思えないほどテンプレートの種類が豊富で拡張性にも優れています。業者に依頼して作成してもらうこともできますが、ある程度なら独学でも扱えるでしょう。ワードプレスも検討してみるとよいかもしれません。

コンセプトを設計する

コンセプトを明確にすることで、どのようなコンテンツが必要なのかも見えてきます。すでにペルソナ、ターゲットがはっきりしているのなら、そこに向けて何を提供するのかを考えていきましょう。

ペルソナが「1年以内に家を購入したいと考えている、生後10か月の赤ちゃんを抱えている30代前半共働きの夫婦」だとすると、そのターゲットに向けたコンテンツを制作しなくてはなりません。まずはペルソナが、どのような情報を欲しているかについて考えてみましょう。

このケースの場合、家を建てるための総費用や子育てしやすいエリア、といった情報を欲している可能性があります。また、住宅ローンについての基礎知識や戸建て住宅とマンションのそれぞれのメリット・デメリットについても知りたいと考えている可能性もあります。ペルソナが、「一軒家を希望する40代で小学生の一人娘がいるサラリーマンの夫と専業主婦のご夫婦」や、「都心に中古マンションを購入したい50代で大学生の一人息子がいる世帯年収1千万のご夫婦」であるなら、発信するコンテンツは大幅に変わります。
そこまで考えを巡らすことができれば、おのずとサイトのコンセプトは見えてくるでしょう

カスタマージャーニーを設計する

カスタマージャーニーは、Webマーケティングにおいても欠かすことのできない重要な考え方です。ターゲットが目的にいたるまでのフレームワークのことを指し、これをきちんと設計しておけば、誰にどんな情報を提供すればいいかも見えてきます。

実際に設計するときには、ペルソナの感情や思考、行動などを時系列で可視化し、図にしてみます。これをカスタマージャーニーマップと呼びます。

顧客が目的を達成するまでにどのような行動をとったのか全体像を把握できるため、行動をより深く理解できるメリットがあります。顧客目線になって考えられるようになるため、オウンドメディア上でどのような施策が必要になるかも見えてくるでしょう。

カスタマージャーニーマップを作成するときには、ペルソナが明確になっていることが大前提です。ゴールをきちんと設定し、マッピングしていくフレームも作ります。興味、検討、購入など購買にいたるまでのプロセスを横軸に、感情や思考、行動などを縦軸に配置してマッピングします。

ここまでできたら、顧客情報を収集した上でラフにマッピングしていきます。マッピングが終われば一連の流れ、ストーリーを結び付けていきましょう。

サイト制作・記事制作を行う

サイト制作は、業者に依頼する方法と自社で作る方法があります。社内に専門的な知識を持っている人材がいるのなら、記事制作を任せるのもよいかもしれません。重要なのは、サイトを作る前に全体の構造をしっかり考えておくことです。たとえば設定するカテゴリーの種類、ページ全体のレイアウトやイメージカラー、トップページのイメージなど、ブランディングの一貫性も考えながら構成を決めていきます。

記事制作も、自社で行う方法と外注する方法があります。大量のコンテンツが必要だったり、専門分野におけるライターが自社内で見つからなかったりするときは、外注も検討してみましょう。外注する場合には、盛り込むキーワードやNGとなるワード、トンマナなども伝えておくことです。

自社で執筆するにしても、方向性やルールはきちんと決めておいたほうがよいでしょう。特に、複数のスタッフで執筆する場合だと、方向性やルールがないと一貫性のないコンテンツが増えてしまいます。

専門的な内容であっても、閲覧者のことを考えてできるだけ分かりやすい文章にすることも大切です。ターゲットに合わせた文体、記事のスタイルを意識しなくてはなりません。有益で役に立つコンテンツを心がけるということは大前提となるので覚えておきましょう。

オウンドメディアの運用方法

具体的に運用を行うとなると、きちんとした体制を整えなくてはなりません。運用を行うときの流れや具体的な作業についても理解しておく必要があるでしょう。運用を続けていく上で覚えておくべき注意点もいくつかあります。

運用体制について

オウンドメディアは長期的な視点で運営を行うことが基本です。そのためには、継続することが何より大切です。継続するためには、運営体制を作り、ルール決め、きちんと整備していきましょう。

メディア運営においてはとにかく労力も時間もかかります。継続したメディア運営をしていくのなら、チーム体制がおすすめです。記事を執筆する人、分析や調査をする人などの人材を確保し、その上でチームを組んで運営を行うのがベストな方法といえるでしょう。

まずは全体の統括を行うプランナーが必要となります。全体の指揮をとる必要もあるため、リーダーシップも求められます。ライターの管理や企画立案、コンセプト設計などを行う編集長、記事の執筆を行う外部もしくは社内ライターも必要です。

運用の流れと作業

まず企画立案を行います。運用するメディアの最終ゴールに合わせた企画を打ち立てます。最終のゴール設定と企画は全体のコアな部分となりますので、じっくりと時間をかけましょう。それができたら、コンテンツを制作していきます。編集者、ライターが主な業務を担うことになります。メディアによっては画像を多用することもあるので、カメラマンが必要になることもあります。

できあがったコンテンツは、校正、校閲が行われます。正しい日本語が使われているか、読みやすい文章かどうか、紹介している情報は正確か、ブランディングから逸脱していないか、などをチェックします。書かれている内容が不確かであったり、間違っていたり、細かい誤字脱字がそのまま公開されているとなると閲覧者からの信用も落としてしまいます。

完成したコンテンツを随時アップしながら、運用を行っていきます。また、定期的な振り返りや分析の作業も必要となってきます。分析においては、どのような記事が多く読まれているのか、また読まれていないのか、ゴール設定に対してどの程度の達成度なのか、滞在時間や閲覧者のプロフィール、閲覧者の行動やアクションなどあらゆる角度から分析していきます。細かく分析すればするほど何が成功して何が失敗したかも見えてくるでしょう。それが今後の運営に役立っていきます。

運用にあたって気を付けたいこと

運用を続ける中でよく起こる問題の一つとして、アクセスは多いものの直接的な集客や売上に結び付かないということがあります。この場合、サイトの構造全体を見直した上で、改善を進めていく必要があります。ユーザーがどのページで離脱しているかを把握し、必要に応じてページコンテンツの改善を行います。

メディアの認知度をどのようにして向上させればいいのか分からない、といった問題に直面することもあります。この場合では、SEOをきちんと行う、SNSを活用したプロモーションにも力を入れるといった対策が考えられます。

PDCAを繰り返すことで、オウンドメディアは昇華していきます。まずはゴールと方向性を決め、コンテンツを公開していきます。次に評価・分析を行って問題点を探り、それに対する改善を行います。

これを繰り返し行い続けることで、ユーザーの満足度が高い良質なオウンドメディアへと近づけさせることが可能になります。メディアを立ち上げても、コンテンツを公開してそのまま放置し何の改善もしなければ思ったほどの効果は期待できません。サイトの分析と改善を繰り返しながら、よりクオリティの高いメディアを目指すことでおのずと効果が現れてくるのです。


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