企業ブログやソーシャルメディア運用といったコンテンツマーケティングは、“ただコンテンツを配信する”だけでなく、“分析結果をもとに継続的な改善を加えていくこと”が何よりも重要になります。
ユーザーの行動を定量的に分析し、ニーズを把握すること、より良質なコンテンツを作成・配信していくことがコンテンツマーケティングを成功させる上で重要です。
そのためには、状況を見える化するための分析ツールは欠かすことのできないツールと言えるでしょう。
今回はそんなWeb分析ツールのうち無料で利用できるものを中心に9サービスをまとめてみました。
自社サイト分析
継続的なPDCAサイクルを回していくためには、まず自社サイトのアクセス状況を把握する必要があります。
WebサイトのPV数やセッション数、直帰率だけでなく、ページの表示速度なども検索エンジンの評価に関係があるので確認が欠かせない項目でしょう。
Googleアナリティクス
言わずと知れた“THE・アクセス解析”と言えばGoogleが提供するGoogleアナリティクス。無料ながらPV数を始めセッション数など、Webサイトにおけるアクセス状況をほとんど可視化することができます。
無料でのPV数上限は1,000万PVですので、一般的なオウンドメディアならほとんど越えることはないかと思います。
Pageアナリティクスという拡張機能を使用すると、トラッキングしているWebサイト上からアクセス状況を確認できるので非常に便利です。
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PageSpeed Insights
こちらもGoogleが提供するWeb分析ツールであり、Webサイトのページ表示速度や、修正に対するアドバイスまでくれるので重宝します。
前述したようにページ表示速度は検索エンジンの評価に影響する項目ですので、ユーザーエクスペリエンスを向上するためにも定期的に表示速度を確認し、必要ならば改善を行っていきましょう。
Yahoo!アクセス解析
いわゆるGoogleアナリティクスの“Yahoo!版”であり、基本的な機能に関してはGoogleアナリティクスと遜色ありません。
強いて違いを言うならば、Yahoo!アクセス解析ですとクロスドメインでアクセス解析できるというメリットがあります。(Googleアナリティクスはデフォルトで使用不可)
ただしYahoo!プロモーション広告のアカウントがないと使用できないので、まずはその登録から必要です。登録自体は無料ですので料金は発生しません。
参考:Yahoo!アクセス解析
競合Web分析ツール
コンテンツマーケティングを運用していると“あの競合はどれくらいPV数稼いでるんだろう?”と気になることがありますよね。
競合分析も自社の強み・弱みを理解する上で非常に重要なので取り入れていきましょう。
[RELATED_POSTS]SimilerWeb
SimilerWebでは特定のWebサイトのPV数や流入経路、検索キーワードなどを把握できるWeb分析ツールであり、気になる競合サイトのステータスを確認することができます。
最近ではSSL化が進み精度が低下しているとはいえ、参考程度には活用できるでしょう。
無料では確認できる範囲が限定されているので、競合サイトについてより深く知りたいという場合は有料登録する必要があります。
参考:SimilerWeb
Google検索
Web分析ツールではありませんが、Google検索を利用して競合サイトの調査を行うちょっとした裏技です。
URL入力欄に"Related:自社URL”と入力すると、対象Webサイトの類似サイトを"総合的に”判断して表示してくれます。
類似サイト検索ツールとは違った角度で検索結果が出るので、競合分析の一環として取り入れてみてください。
参考:Google検索
SEO対策
Webサイトやコンテンツを検索上位表示のために重要なSEO(サーチエンジン最適化)対策は、コンテンツマーケティングの取り組みにおいて必須項目の一つです。
自社が取り入れるべきキーワードやトレンドを知るためにも積極的に取り組んでいきましょう。
キーワードプランナー
キーワードプランナーはGoogleが提供するSEO対策ツールであり、新たなキーワードの創出や検索ボリュームを確認することができます。
基本的にはボリュームの多いキーワードを中心に、ロングテールキーワードを網羅していくことでWebサイト全体の評価を高めていくことが可能です。
利用にはGoogle広告(Google Adwords)のアカウントが必要ですが無料で利用できます。
参考:キーワードプランナー
SEOツールクラウド
URLを入力することでWebサイトごとにGoogle・Alexaページランクやインデックス数、ソーシャルブックマークなど様々な要素を確認することができます。
SEO対策ツールでありながら競合分析も行えるので利用シーンが幅広いのが特徴です。
参考:SEOツールクラウド
SEOチェキ
WebサイトだけでなくページごとにSEO評価を確認できるツールであり、SEOツールクラウドでは確認できない細かい要素まで見ることができます。コンテンツごとの改善に活用できるでしょう。
参考:SEOチェキ
Keyword Tool
Keyword ToolはGoogle、YouTube、Bing、Amazon、App Storeの5つのプラットフォームでサジェスト検索ができます。
また、国内に限らず世界中の言語で検索できることから、海外向けにコンテンツマーケティングを展開する企業も有効的に活用できるでしょう。
参考:Keyword Tool
無料Eブック:SEO対策に翻弄されないための17の無視すべきSEOの神話
分断されたWeb分析ツールのデメリット
ここまで紹介した9つのWeb分析ツールを活用すれば、自社サイトを多角的に分析し現状課題を洗い出し、成長のための改善を加えていくことができます。しかしメリットばかりでもありません。
すべてのWeb分析ツールを導入したとしても、分断された環境により業務が複雑化するというデメリットは避けられません。
ことスピーディなPDCAサイクルが重要なコンテンツマーケティングにおいては、このデメリットが致命的になることも少なくないでしょう。
分析されるデータも分析するツールも統合されることで全体感を正確に把握することができるようになります。
こうした時に有効的なのが“インバウンドマーケティングプラットフォーム”として提供されている"HubSpot(ハブスポット)”です。
HubSpotではアクセス解析など基本的なWeb分析ツールを始め、SEO管理やA/Bテスト、さらには複数のチャネルを跨いだ分析機能を提供します。どのような分析ができるのかは「HubSpotまるわかり完全ガイド」をご確認ください。
ほとんどのWeb分析ツールを同一のプラットフォーム上で提供できることから、PDCAサイクルをスピーディに回し継続的な改善を加えていくことができるのです。
まとめ
いかがでしょうか?無料で使えるWeb分析ツールは非常に多く、コンテンツマーケティングのための環境は常に開かれていると言っていいでしょう。
後はツールをどのように活用し、施策へと絡めていくかが重要になります。
また、繰り返しになりますが、分断されたツールによるデメリットはコンテンツマーケティングの運用効果に大きく影響するので、統合的なプラットフォームの導入を検討していくことも大切です。
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