インバウンドマーケティング

パーソナライズとは|現代ビジネスを支えるOne to Oneの考え方

  • 2016.05.02
  • LeadPlus
パーソナライズとは|現代ビジネスを支えるOne to Oneの考え方

個々人の興味・関心・行動に合わせてサービスを最適化する「パーソナライズ」または「パーソナライゼーション」。

2015年最も耳にしたマーケティング用語の一つだったのではないかと思います。

実はとっても身近なところにパーソナライズは溢れているにも関わらず、世間一般的にはまだまだ浸透していないワードですね。

そこでここでは、今後さらにニーズが高まっていくパーソナライズについてまとめてみました。

パーソナライズとは

冒頭でも触れたように、パーソナライズを端的に説明すると「個々人の興味・関心・行動に合わせてサービスを最適化する概念またはその手法」を指します。

それではパーソナライズが登場した背景から順に解説していきましょう。

マスマーケティングの終焉

十数年前にマーケティングの主流と言えばテレビ・ラジオ・雑誌・新聞などを活用したマスマーケティングであり、不特定多数のユーザーに対し一方的に発信するものでしたね。

いわゆる「テレビCMを放映すれば売れる時代」です。

しかし、1990年代後半からインターネットやPCが世間一般にも普及し始め、カスタマーの行動範囲が広がりました。

さらにECサイトの普及により購買の選択肢は増え、自ら情報をキャッチしサービスや製品の比較をすることが今では当たり前になっていますね。

テレビCMを放映しただけでは売れない「マスマーケティングの終焉」です

そこで多くのビジネスがたどり着いたのが、パーソナライズです。

不特定多数のカスタマーに同じ情報を発信するのではなく、個々人の興味や行動履歴に合わせて発信する情報を最適化する(変化させる)ことで、多様化するニーズに対応しようとしました。

皆さん意外と気づいていないだけで、意外とパーソナライズは身近な所に溢れています。

国内最初のパーソナライズ

日本国内で最初のパーソナライズと言われているのが、1996年にNECと読売新聞が共同開発した「X-press-O」というサービスです。

ユーザーのコンテンツ購読履歴に合わせて自動カスタマイズを行ったり、Windows Active Desktop(※1)を活用したデスクトップへのパーソナライズメール配信などを総合的に提供していました。

X-press-O」は後に廃止されたものの、当時の技術は論文として残っており今のパーソナライズ技術を支えています。

1Windows 98に標準搭載されていた、デスクトップにHTMLコンテンツを追加させることが出来る機能。Windows Vistaで廃止された。

一番身近なパーソナライズ

「パーソナライズは身近な所に溢れている」と前述しましたが、一番身近なもので言えばYahoo!Googleといった検索エンジンです。

皆さんは普段、何気なくキーワードを検索してブラウジングを楽しんでいると思いますが、表示される検索結果は誰もが同じだと思いますか?

こんな質問をしたので既にお気付きですね。

そうです、検索エンジンで表示される検索結果はユーザーによって異なります。

ちなみにYahoo!では「My Web」、Googleでは「パーソナライズド検索」と称してこのパーソナライズサービスを提供しています。

その他ではYoutubeなんかもユーザーによって表示するコンテンツが異なるので、これもパーソンライズに分類されます。

かなり身近な所にありましたね。人々に愛されるマーケティングであるインバウンドマーケティングでは必須の考え方、それがパーソナライズです。

BtoBBtoCにおけるパーソナライズの活用

では、パーソナライズはBtoB(対企業サービス)BtoC(対カスタマーサービス)においてどのように活用されているのでしょうか?

BtoBの場合

情報をキャッチする手段が増えたのは個人消費者だけでなく、企業もこれに該当します。

つまり、BtoBにおいても購買行動がかなり激変しました。

ということは営業自らの足で見込み客を訪問し、セールスを持ちかけるという行動は今やあまり響かなくなっています。

そこでBtoBにおけるパーソナライズとは、メール配信や自社ブログの運営を通じ見込み客のニーズをキャッチして、最適なコンテンツやサービスを提供するというもの。

見込み客のニーズを把握することが出来れば、営業活動がグッと効率化するだけでなく直接的な売上げ向上にも繋がります。

また、見込み客に限らず既存顧客にもパーソナライズサービスを提供することで、LTV(※2)や顧客ロイヤリティ(※3)の向上を図ることが出来ます。

BtoBマーケティングにおいても多くの企業がパーソナライズを提供し始めています。

2LTV(顧客生涯価値)とは、顧客一人一人がある製品や企業と関わっている間に支払う金額から、顧客との関係を獲得・維持するための費用を差し引いた累計利益額。

3:顧客ロイヤリティとは、特定の製品を継続的に購入したり、特定のサービスや企業に示す忠誠心。感情的に持つ強い執着心や愛着心とも解釈できる。

BtoCの場合

BtoCにおけるパーソナライズは、先に紹介した検索エンジンやYoutubeの他にも実に様々な活用法が存在します。

例えばECサイト(ネットショッピング)で何かしらの商品を購入した後に「この商品を購入した人は他にこんな商品を購入しています」と表示されたり、「あなたにおすすめな商品はこちら」といったメール配信が届いたりしますよね。

これも立派なパーソナライズサービスです。

一般的には「レコメンド(薦める)」と言われているサービスであり、不特定多数の購買行動をデータとして蓄積してそこから同時購入率の高い商品を割り出し、商品購入に至ったカスタマーに対し同時購入率の高い商品をオススメしています。

他には、最近医療の分野において個々人の体質や病歴に合わせて治療法や処方箋を最適化する「オーダーメイド医療」が注目を集めていますが、これもパーソナライズと言えます。

こういったBtoBBtoCのパーソンライズサービスは、今後もニーズが高まっている市場です。

パーソナライズは個客を知る

パーソナライズの概念では顧客ではなく個客を知るということが非常に重要です。

つまり、これまで不特定多数として捉えていた顧客ではなく、一人一人にフォーカスした個客を知ることでより効果的なパーソナライズを展開出来るようになります。

オフラインにおいては、店舗に来店したカスタマーの見た目から属性情報を読み取ることが出来ますね。

性別・年代・趣味・関心、場合によっては家族構成を知ることもでき、さらにコミュニケーションを取ることで精度が増します。

ここで「個客を知る」ことを意識し情報を管理、DMなどに適用すればパーソナライズが展開可能です。

オンラインにおいてはカスタマーの人となりを見ることが出来ないので、Web上での行動や登録情報をもとに「個客を知る」ことが出来ます。

そうして得た情報をもとに最適なコンテンツを配信したり、サービスのレコメンドを配信することでパーソナライズが実現し効率的にコンバージョンを得ることが出来ますね。

もしも皆さんがパーソナライズの領域に踏み込むことがあれば、この「個客を知る」ということを思い出してください。

オムニチャネル実現に向けて

オムニチャネルとは、数ある企業やカスタマーとのコミュニケーションチャネル(※4)を統合・連携することで、オフライン・オンラインの境界線を曖昧にしサービスを提供することです。

例えばネットショップで注文した商品を店舗で受け取れるサービスであったり、カスタマーが店舗で興味を持った商品をWebですぐに閲覧出来るようにする施策です。

BtoBにおいてはセミナーやイベントなどで得た見込み客情報を、Webサイトやソーシャルといったオンラインと紐付けることで実現します。

こうしたオムニチャネルを実現するためには、パーソナライズが欠かせません。

オフライン・オンラインを問わずパーソンライズされたコンテンツやサービスを提供することで、一貫した顧客エクスペリエンスを提供し、より効果的なオムニチャネルを展開出来るのです。

4:コミュニケーションチャネルとは、Webサイトやソーシャル、またはセミナーなどオフライン・オンラインを問わず企業と顧客を繋ぐチャネル。

実現するのはマーケティングオートメーション?

ここまで解説したパーソナライズですが「具体的にどのように実現すればいいのか?」と気になっている方も多いと思います。

パーソナライズを実現するためには「マーケティングオートメーション」というツールが有効です。

マーケティングオートメーションとは、これまで別々に存在していたメール配信やWeb解析、リード管理などのマーケティングツールを統合したものであり、従来のマーケティングを自動化するためのツールです。

HubSpot(ハブスポット)」や「Marketo(マルケト)」などが特に有名ですね。

実は、マーケティングオートメーションは単なる複数のマーケティングツールを統合したものではなく、様々な機能によりパーソナライズを支援します。

例えばシナリオ設定という機能では「見込み客がこんな行動を取ったらこのコンテンツを配信する、あんな行動をとったらセールスをかける」といった具合に、見込み客の行動に合わせて設定したシナリオを実行することができます。また、コールトゥアクション(CTA)やコンテンツ、Eメールなどペルソナカスタマーライフサイクルステージごと、個々のユーザーごとにきめ細かな設定を行うことができます。

これにより個客が望む最適なタイミングで最適なコンテンツやサービスを提供でき、効率的な売上げアップにも繋がります。

他にも様々な機能や導入効果を持つマーケティングオートメーションは、こちら「改めて理解する「マーケティングオートメーションて何?」をご確認ください。

おわりに

いかがでしょうか?本稿の解説でパーソナライズについて少しでも理解して頂けたのであれば幸いです。

ちなみにマーケティングにおいてよく耳にする「ターゲティング」と「ペルソナ」とは異なるので、混同しないよう注意しましょう。

皆さんも、おもてなしの精神でパーソナライズされたサービスを展開し利益の最大化を図ってみませんか?

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